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命を漕ぐ。

はくげいとのたたかい

試写会にて『白鯨との闘い』を観た!
原題:『IN THE HEART OF THE SEA

鯨油が市場を動かす時代。
捕鯨船が次々と海出て、鯨漁が盛んになった。

帆船エセックス号もその一隻。
1820年、マサチューセッツ州ナンタケット島から出港した。

家柄から“船長”になかなか昇格できない
一等航海士のオーウェン・チェイスと、
代々船乗りの家柄である船長ジョージ・ポラード・Jr.との
軋轢が水面下である中、
エセックス号は目にしたことのないほどの
巨大な白い鯨に遭遇する。


人は生活のためだった。
しかしそこに欲もあった。


障ったのは生命か、逆鱗か。

実話『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』を原作に、
巨匠ロン・ハワードが監督を務めた本作。

冒頭、ややノロノロ感があり眠気を感じ、
加えて「鯨はまだか」と思うような間もあった。

しかしその間も映像観が凄くて、
航海や捕鯨がいかにリスクをはらんでいたが、
まざまざと見せつけられる。

日本は捕鯨の問題で世界から叩かれている。
この作品は「捕鯨ダメ」が言いたい映画ではないので、
毛嫌いせずに観てほしい。
そもそも動物を狩る、魚を穫るといった行為が、
どれほど重たいことかを知っていなければならない。
屠殺所で精肉とされる動物たちの映像を
まざまざと見せつけられなくても、命を感じることはできる。

ロン・ハワード監督の、
焦点のあて方がまたも巧妙だった。

命と命の駆け引き。人類の驕り。
当事者たちを非難することも、称賛することもない。
しかし、適宜差し込まれた登場人物たちの表情で、
私たちが何を考えなければならないのか、
その道筋をすっと計らってくれる。

また主人公と対峙させる存在をつくり、
心の衝突点、終着点を与えるのも上手さ。
もちろん設定・展開は原作ありきかもしれないけれど、
映像的にどうみせるかは、ロンハ・ビジョンの手堅さにある。


キャストは主演にクリス・ヘムズワースを迎える。
やっぱり登場するなりイケメン過ぎ長身過ぎて、
普通じゃないかっこよさなので違和感を感じてしまうが、
ロンと撮影監督アンソニー・ドッド・マントルの撮り方のおかげで、
グッと必要な演技が映像に収まってて、
クリヘムの演技力が光っていた!!
はくげいとのたたかい
クリヘムはロンハ作品『ラッシュ/プライドと友情』に続いて2度目の起用!
ロッハはラッセル・クロウとか、なんかこうイモっぽい演技(←)で
モコモコした(声の)人が映画に使いやすいのかな~!
演りすぎず、真摯な演技っていうかね。

先に撮影監督についてなんだけど、
実は人物の映し方は悪くなかったんだけど、
やたら接写する人だったのね。
接写自体も好きなんだけど、
棚のビン越しから被写体を撮影するとか、
ほとんどぼやけてるガラス越しから撮影するとか、
とにかく頻度と同じようなアングルだらけで、
ちょっとお腹いっぱい感あったな~って。

この撮り方は『ラッシュ/プライドと友情』にもあったな、と思ったら
その通りだったんだけど、
スラムドッグ$ミリオネア』や『127時間』、『トランス』等、
ダニー・ボイル監督に起用される撮影監督でもあって、
ロンハの作風に合わないといか、
現代ものならまだしも、19世紀の作品には
ちょっと“若すぎる”映し方だったな~って思った。

さすがロンハ映画だけあって、出演者も豪華。

その中で若干落ちるのが、
船長役を務めたベンジャミン・ウォーカー
リンカーン/秘密の書』っていうアクション映画の
予告編でしか彼の顔を観たことがなかった。
最初は存在感もなかったんだけど、映画を観終わる頃には
不思議と風格が漂ってるから凄いよね。
結果的に上手いキャスティングだったなって思うよ。
顔知れたクリヘムと対等の存在感が出たんだもん。

キリアン・マーフィーも出てたけど、
思ったよりは活躍度低かかったかな~?
でも、クリヘム演じるオーウェンの友人とあれば
バランスのよい配役だったね!

トム・ホランドという名前をどっかで・・・
そして映画を観ながらこの青年どこかで・・・
やっぱりスマトラ沖の津波を描いた『インポッシブル』で
ナオミ・ワッツの長男役を務めた少年だった!
彼も当初は普通の青年って印象だったけど、
後半になっていい雰囲気だったな。
でも『インポッシブル』での演技が断然上手いので観て欲しい。


ブレンダン・グリーソンも出てたね~!!
映画レポでも随分名前が挙がってるので、
出演作がガバーッと増えているブレンダンだけど
(ブレンダン・グリーソンで→ブログ内検索)、
彼が出るとその演技で映画が安定するんだよな~。

とはいえ彼と共演するのは基本、ベン・ウィショーなので、
安定もなにも、2人でバランスの良い演技になっただけであって、
“語り部”としてはあまりに豪華なキャスティングで
もったいないくらいだった!!

ベン・ウィショーが語り始めると、
なんだか『クラウド アトラス』を思い出しちゃうなあ

シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』で
モリアーティ教授の右腕のセバスチャン・モラン役を演じた
ポール・アンダーソンが出ているとは気づかなかった。
ネットでも写真少ないんだけど、
『~シャドウ・ゲーム』でもっさりこさえてたヒゲがないから
イメージが全然違う。言われてみれば目や鼻がそうなんだけど。


音楽が、ハンス・ジマーじゃなかった
映画観てて、それっぽい雰囲気を出してるんだけど、
やっぱりハンスじゃないな~って。
スペイン人の作曲家、 ロケ・バニョスだそうな。
白鯨が迫ってくる時の音楽とか、結構好きだったな~!!
サントラの視聴は→コチラ


しかし、あの時代の、帆船技術で、
生活のために海へと出て行く男たち。

勇気以上のものを振り絞らなければ、
やりきれなかっただろう。
この映画は鯨との闘いだけがメインではない。
だからこそ、原題を使って
邦題は『ハート・オブ・シー』とかにすれば良かったんだけど。
『白鯨との闘い』なんて、寒すぎるでしょう・・・。

時代考証もしっかりしている印象。
映像で航海を体感できるし、こういう映画の必要性が伝わる。
最後の最後のセリフとかも、凄く感慨深い。
鯨油を死ぬ気で搾ってきた歴史、再び黒く塗られる歴史。
文明の発達とともに、「なんだろうなぁ人間って」と物悲しくなる。

日本公開は2016年1月16日から。
大スクリーンで観るからこそ、殊に価値があるよ!


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新た成る、勇気。

Re:LIFE~りらいふ~

Re:LIFE~リライフ~』を観た!
原題:『THE REWRITE(原題のままじゃいけなかったの・・・?)

かつて大ヒット作を生んだ脚本家、キース。
しかし次回作以降で評価は低落
生活も困難になった末、大学講師の仕事を得る。

しかし自分は脚本家。
誰かに教える方法も知らないし、
学んでヒット作が生み出せるなら脚本家は苦労しない。
そんな卑屈な思いから、講師として体たらくな態度をとってしまう。

あなたの描く未来は、

あなたを描く未来に、縛りつけているかも?



映画としては、普通だったかな~。
個性あるキャラクターで、もっていたような作品だったと思う。
ヒュー・グラント演じるキースが
映画半ばでココぞと語る場面で、
いきなり眠気が襲ってきてしまったし。
(友達には「あそこで寝る!?」って言われた。
確かに途端だったので、寝不足だっただけかな。笑)

でもテーマがないわけでもなくて、
“人生そんなこともある”さ、と。
必ずしもうまくいくわけではないけれど、
“思わぬ活路があるかもしれないよ”、と。

そういった意味では
変に押し付けがましいヒューマンドラマではなく、
コメディ寄りのドラマの中で、
何か元気が見つかると良いね、といった感じ。

監督はマーク・ローレンス
ヒューとは4回目のコラボだけど、
私はどれも観たことがないというね(笑)

マリサ・トメイは“いつもどおり”の役という印象。
上手い時もあるけど、どこか鼻につく。
それはひたすら、『オンリー・ユー』のせいなの??
あの映画自体は好きだけどね!

セッション』で話題沸騰、
J・K・シモンズはやっぱりうまいな~~!!
演技がやり過ぎないというか、程度を知ってるからこそ、
観ていて面白い!!

アリソン・ジャネイは、
女流作家ジェーン・オースティンの作品を研究する教授。
ジェーン・オースティンといえば、『高慢と偏見』。
『高慢と偏見』といえば、マーク・ダーシー
ブリジット・ジョーンズの日記』とヒューの関係性を思い出しちゃうね!


ヒューは、相変わらずといった良い意味でのダメ男役。
ファンには嬉しい作品だろうね。
彼みたいな特別な位置にいる俳優も珍しいよね!

そんなわけで、ヒューが大好きな友達と観に行ったことで
より楽しいひとときでした!(一瞬寝たけど!)
でも感想の中で一番盛り上がったのは、
冒頭と途中の犬が可愛すぎたことだけどね!


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歴史を守った男たちがいた。

みけらんじぇろ・ぷろじぇくと

ミケランジェロ・プロジェクト』を観た!
原題:『THE MONUMENTS MEN

第二次世界大戦、終戦間近。
アドルフ・ヒトラー率いるドイツ軍が進行する中、
美術品や文化財を次々と強奪していた。

これに危機感を覚えたハーバード大学付属美術館館長ストークスは、
アメリカ政府に進言し、美術品の保護を訴えた。

命より大切な美術品はあるか?
戦争の最中、美術品を守る必要性はあるのか。
その問いに反論すべく、
戦争経験のない専門家たちが集結した。

これは実話に基づく、
隠れたヒーローの物語。


守るものは、歴史。

巻き戻せない、時の重なり。

戦争やテロ、宗教紛争で失われた美術品、
文化、建築物は数えきれない。

人の命と比較して、
果たして守るべきものなのか。


この答えには、「比較する意味が無い」と言えるだろう。
しかし少なくとも、人の命と同じ、
一度失えば、二度と得られないのだ。
そういった意味では、同等なのである。

ヒトラーは青年期、
芸術家になることを志していたという。
夢叶わず、世に知られる政治家となっても、
芸術に多大なる興味があった。
だから、パリを攻撃しなかったという。

ヒトラーはヨーロッパを侵攻しながら、
“大切な”美術品を収集して回った。

「なんだ、戦火から守ろうとした、
美術品の価値がわかる、ちょっとイイヤツ?」と思ったら大間違い。
その計画はヒトラーのエゴでしかないことが、この映画でわかるであろう。

真の美術品を愛するのは彼ら。
みけらんじぇろ・ぷろじぇくと
いや、愛するという言葉では、足りない。
彼らが必死になって守ろうとした
突き動かす信念はなんだったのか。
共鳴できた人には、この映画にグッとくるものがあるはず。


キャストは豪勢だけど、
映画自体は思ったより地味。

正直、テンポがゆっくりで若干眠くなる。
モニュメンツメンのちょっとしたエピソードをたくさん盛り込むことで
(それが実話なのかフィクションなのか誇張なのかわからないけど)
無理に118分という時間を保った映画、という印象もある。
もっと作品を短くすることもできたように思う。
してしまうと、伝えきれないものがあるのかもしれないが。

でも映画を最後まで観ると、
手堅い何かが観客を包み込んでくる。
悔しいけど、途端、涙が出そうになった。
この作品は内容や展開がうんぬんより、
一種のドキュメンタリーのように、
闘ってくれた男たちがいたことを知るために存在しているんだと思う。

感謝の念であふれるよ。
人の命より尊ぶ気はないけれど、
それでも美術品が損害を受けることは
何より腹立たしく、いてもたってもいられない。
時間を経たからの重み。
また新たなものを作ればいいじゃないか、では済まない。
それが唯一で、それ以外あり得ない存在だから。
金銭的価値の問題でもない。修復すれば良いということでもない。
芸術家の功績を、ただ称えるものでもない。

でも間違いなく、芸術は人の心を高める。
心に起こる動きは、何にも代えがたい。
豊かにするそれを、誰かの手によって壊されるなどあってはならない。



しかし、邦題は微妙すぎる。
ドイツ映画『ミケランジェロの暗号』と同じだ。
なぜそれに“限った”んだ、と疑問に思う。

監督・脚本(グラント・ヘスロヴとの共作)・そして主演の、
ジョージ・クルーニーだからこそ集まったキャティング。
「みんな内容の面白さに賛同してくれた」とジョージはいうが、
どちらかというと、
「ジョージがやろうと言ったからやった」と言うのが正しそう。
彼に「乗るかい?」言われたら、
「乗った!」方が何かいいことがありそうじゃないか。

ところで、グラント・ヘスロヴの過去4作品は、
ジョージと手がけてきたんだね。
ヤギと男と男と壁と』という、
なぜか観る度、毎回感動であふれるその作品も
ジョージが主演だし、グラントは監督を務めている。

マット・デイモンビル・マーレイ
ジョン・グッドマンケイト・ブランシェット等々、取り揃えている。
その中で、やっぱりジャン・デュジャルダンが登場した時の、
ニッカァッ!ってスマイルには断然癒されたなぁ!
みけらんじぇろ・ぷろじぇくと
アーティスト』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』といったくらいしか
出演作を観ていないけれど、本当にカッコイイなあ!


音楽は、アレクサンドル・デスプラ
1960年代の映画音楽を彷彿させるテーマ曲で、
映画の路線をガッチリと決めた気がする。
アレクサンドルの作る映画音楽の幅広さは凄いなぁ。
変幻自在でありつつも、芸術性も高い。
(映画には彼自身も出演している??)


想像していた映画とは
ちょっと違かったというか、
もっと高尚な作りだったようだ。
でも自宅鑑賞でもいいので、
一度“彼らの思い”を目にして欲しい。

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冷戦の熱戦。

こーどねーむ U.N.C.L.E.

コードネーム U.N.C.L.E.』を観た!
原題:『THE MAN FROM U.N.C.L.E.

冷戦下の1960年代。
核兵器製造技術がある組織の手に渡り、
アメリカ(西)、ロシア(東)は秘密裏に情報を追っていた。

ドイツ、ベルリン。
誘拐されたドイツ科学者の娘が、
寂れた自動車整備工場で働いている。
敵対組織の糸口にと、
彼女に接触をはかるCIAのナポレオン・ソロ。
しかし、強靭な身体をもつ謎の男に妨害される。
その男の名は、KGBのイリヤ・クリヤキン。

切らなくても切れる間柄の東西が、利害の一致。
手を結び、国際犯罪者の阻止を画策することに。

男たちの群像劇も大の得意だが、
バディムービーももちろんお任せあれ!
あの『シャーロック・ホームズシリーズを手掛ける
ガイ・リッチー監督が60年代の人気ドラマを映画化!

ヘンリー・カヴィルアーミー・ハマーという
破格のイケメンを集めて、
そりゃもうセンス抜群のスパイ映画を作っちゃった!
絶対オススメの楽しい一品!!

最終決着は、

任務完了の後で。


本作は60年代を意識した演出を盛り込みながらも、
もたつかせない、ダサつかない撮影、コマ割り
CGはけしてクリアではないものの、
アクションの撮り方が上手いから気にならない。

小道具や衣装も、普段映画でそこまで気にしないのに、
目に入ってしまうほどの、気配り感。
ガイ・リッチー作品は衣装さんと美術さんのお仕事が毎回すごい。

物語の展開はもちろん面白いけれど、
それを装飾する粋なセリフもたまらない。

キャスティングは絶好
こーどねーむ U.N.C.L.E.
(しかしまさか男二人で“ローマの休日”かぁ。笑)
まだ駆け出しの頃は、だいこん役者も見事に映像の切り貼り等で
かっこよく見せてただけど、
監督に注目が集まることで、キャスティングもより豪華になって、
監督が欲しい“かわいさ”“かっこよさ”に応えられる
俳優たちがわんさか集まってきた。

その中で、ヘンリーとアーミーを採用するという上手さ。
もともとナポレオン・ソロ役には
トム・クルーズが挙がっていたけれど、ヘンリーに回ってきた。
結果的に大成功だよ。
画面が綺麗すぎた。

ヘンリーは『マン・オブ・スティール』のスーパーマン役として
一気に名を上げた。今後もシリーズが楽しみだ!!
ある意味スーパーマンらしい
硬派な美しい顔に惚れ惚れしたけど、
こーどねーむ U.N.C.L.E.
やっぱり本作も、綺麗な顔だな~って
サラッと女たらしなところも恐い。
眉間にシワを寄せて、
言葉数少なく口説くんだからね。


しかしそれをも凌駕するのは、アーミーくん。
こーどねーむ U.N.C.L.E.
アーミーくんに図らずも訪れる、ロマンス。
観ている方はドキドキが止まらない

ソーシャル・ネットワーク』にドカンっとインパクトを残して以来、
そのルックスとまじめさと長身と手堅い演技で、
すっかり映画界を魅了してきた。
J・エドガー』といった秀作に出つつ、
ローン・レンジャー』、『白雪姫と鏡の魔女』といった
コメディ要素の強いものにも出てきた。
とはいえ、煮るなり焼くなり、
なんでも演りきっちゃうアーミーくん。
本作もややコメディ寄りだけど、
コメディ演技をしないからこそ、映える。
アーミーくんの風格に、何一つ傷などつかない。


ガイ・リッチーの映画は、
「やっぱりか」と納得の撮り方がある。
ストレートバージョン、羽目を外すバージョン、それら中間バージョン。
複数のテイクを撮り押さえておく。
だから予告編にしか見られないカットもあるわけなんだ。

それらの多めに撮り溜めたテイクを、
全体のバランスを見ながら切り貼り。
あのリズム感の良い画面展開は、
そうして形作られてるんだと思うと、すごく好きな手法だ。

ちょっとした表情だけ拝借して、差し込んでくることもある。
↑上に貼り付けた映画予告も、まさにその寄せ集め。
イケメンたちの、ファンが“欲しい”表情を組み込む。
異様に女心がわかるガイ・リッチーが時折、奇妙だ(笑)

脚本に型どられることなく、尺も気にせず、カメラを回すから、
活きのある映画が作れるんだな!


『シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』の時もそうだったけど、
戦争を予感させるようなヘビーな時代を
どう描くかも、監督の手腕にかかっているなって思う。
同じ戦闘(戦争)シーンでも、どこまで見せるかで
暴力との距離感を絶妙に保てる。

ガイ・リッチーは「そこまで映す必要はない」と分かる人。
演出として、映画の要素として必要ならそうするだろうけれど、
余計なことはしない。
スパイ映画ならスパイ映画らしく、暴力に重きを置かず、
サスペンスを重視するんだ。
スタイリッシュ感に焦点をあてるんだ。

かと思えば、悪役は上手に倒す。
毎回、正義が勝つわけではないけれど、
生きてて欲しいキャラは、生かしてくれる(ような気がする)。
ガイ・リッチー作品が好きな理由のひとつに、
「まだまだ続くよ!」感があるのが良いんだろうな。
物語の流れを作るキャラクターが死んでは
先が見えなくなるもの!


最後はダダっと他のキャストについて!

デビー役アリシア・ヴィキャンデルはかわいくて素敵だった。
主役級で女性を扱うのはガイ・リッチー映画でも珍しい方。
でも本人も言うように、女性の描き方が上手くなったかもしれない(笑)
これまではとにかく男ばかりが出てたからね。
無駄なことにヤキモキしないのも、彼の作品が好きな理由かな

ヴィクトリア役は、レオナルド・ディカプリオ主演の
華麗なるギャッツビー』に出ていたエリザベス・デビッキ
物語の舞台であったローマといえば、オードリー・ヘプバーン
それが頭にあったのか、わざとメイク等似せたのか、
エリザベスが時折、オードリーに似ていたなあと思った!

『~シャドウ・ゲーム』でホームズの宿敵、
モリアーティ教授役を務めたジャレッド・ハリス
ブリジット・ジョーンズの日記』等に出演する
ラブコメの帝王ヒュー・グラントも出ている。

あとはドイツ人も絡んでいるので、
es[エス]』で軍人役として出ていたクリスチャン・ベルケルも出てたね!


ちなみに、ヘンリー・カヴィルはイギリス人そーなんだ!
ロシア語訛り英語が光っていたアーミーくんはアメリカ人だけど、
おじいちゃんがロシア系ユダヤ人。
アリシアちゃんはスウェーデン人。
イギリス人やドイツ人も出て、国際色豊かなキャスティングだったね!
おかげでドイツ語やロシア語、いっぱい聴けた


これはBu-rayが発売されたら絶対買いたいな。
映像がとにかく小気味いいから!!

映画観た後に、旅行のために国際線に乗ったのだけど、
飛行機でもこの作品が観れて
「やっぱええな~」と1人でウハウハしてたよ
(その他に『ミニオンズ』を2回も観ちゃったんだけどね!笑)


しかしいつ、CIAやKGBらと
行動を共にするかわからないわけだから、
こーどねーむ U.N.C.L.E.
いつでも動けるように、機転が利くように、肝がすわるように、
日頃から鍛えておかなきゃ!

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油に染まる。

あめりかん・どりーまー

アメリカン・ドリーマー 理想の代償』を観た!
原題:『A MOST VIOLENT YEAR

オイル業界に参入したアベル・モラレス。
シェア拡大を目指して躍進し続けるが、
石油運搬トラックが次々と狙われ、損失が絶えない。
家族を巻き込んだ脅迫行為も過激化する。

アベルは企業イメージを守りながら、
資金繰りと同時並行で
真犯人を突き止めるべく根回しに苦心する。


実話ではないけど、
実話レベルの高クオリティ!!!

画面の演出も上手く、
ロケ地もパーフェクトで、
キャストや衣装も間違いのない出来栄え
これはすごい!!!かなり面白い!!!

映画自体には派手さがないのに、
1シーン1シーン、手に汗を握ってしまう。
1980年代が舞台だけれど、
携帯電話のないこの時代を呪いそうになる。
細かいところで、技術的な物足りなさがあるからこそ、
映画の面白さが引き立つ。
申し分ない映画だな~~~!!

ここまで明らさまに“嫌がらせ”行為をするのも、
この時代ならではの世界か。
まるでマフィアのよう。
売るものに莫大な金額がつくからこそ、
手段選ばぬ駆け引きが恐い


アベルには企業理念がある。
それは今後自分の会社が大きくなることを見越して、
クリーンであることを第一とした。

しかしその代償は大きい。
何を得て、何を手放すか、究極の選択が続く。


そんなわけでどうしたもんだか、
深い役が回ってくれば回ってくるほど、
あめりかん・どりーまー
躍進するオスカー・アイザックがいる。
背丈は小さいものの、鍛えた体と演技力でそれを忘れてしまう。
インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』で
主演はってから、間違いなく彼は頭角を現したね。

さらに彼の演技を引き立てる、
ジェシカ・チャステインの女の強さ。
こういう女性が、男を育てるのかもしれない。
ジェシカは、『ゼロ・ダーク・サーティ』『インターステラー』等々、
強くて知性のある役ばかりだけど、どれもハマり役だ。


デヴィッド・オイェロウォもよく出るね~!!
いっこうに、彼の名前を正しく発音できないよ。
アウトロー』、『大統領の執事の涙』、
ペーパーボーイ 真夏の引力』等々、
彼の知性のある役を演じつつ、結構憎たらしい役もこなしちゃう。


監督・脚本は、J・C・チャンダー
ロバート・レッドフォードの『オール・イズ・ロスト ~最後の手紙~』を手がけ、
高評価を得た人。私は観てないんだよね~。
今作の出来栄えから、今後要チェックな監督だわ。

あと、日本未公開だった『マージン・コール』も手がけてる。
レンタルで観たんだけど、
これ“リーマン・ショック”を醸した作品で、なかなか面白い
なにせ出演者が、ケヴィン・スペイシーポール・ベタニー
スタンリー・トゥイッチジェレミー・アイアンズ
デミ・ムーアザカリー・クイントサイモン・ベイカーといった、
異様に濃いキャスティングなのに、キャスティング負けしてなくて。
なんで映画館で上映しなかったの


自宅鑑賞でもいいので、
サスペンスフルなこの映画に
ゾクゾクしてほしい!!!
あと石油干拓時代を描いた
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』も併せて観るとなんかいいかも?
そうでもないかな??

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