ADMIN TITLE LIST      
【陽面着陸計画】映画知ろうとレポ!今日は何の、映画を観る?
【随時更新】トップ画像まとめはコチラ
時を読めなかったひと。

あいをよむひと
600円。すごくキレイなパンフレット。

愛を読むひと』を観た!

夢中で愛を読んだ、十五の夏。
ひとときが、えいえんを刻む、僕のからだに。

重いテーマを扱いながらも、
エンドロールが流れる頃には澄みきった心に
とても美しい作品…!!

にほんブログ村 映画ブログへ にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

======

今作で、第81回アカデミー作品賞ノミネート作品を
全て鑑賞しました!!
我ながら優秀!と思ったけど、
今年は何よりノミネート作品の当たり年。
観よう!観たい!という気を起こしたのだから。

ベンジャミン・バトン
スラムドック$ミリオネア
フロスト×ニクソン
ミルク
そして、『愛を読むひと』。

今年はもう『スラムドッグ$ミリオネア』の年だと思ってる。
それを含めずに考えると『フロスト×ニクソン』が一番だったけど、
『愛を読むひと』が最後に出てきて、甲乙つけ難くなった。

や。最近がしゃーんどかーんな映画を
観に行ってばかりだったから
余計に心に浸透してきたのかもしれない。
がしゃーんどかーん
トランスフォーマー/リベンジ』『ターミネーター4
スタートレック』『ザ・スピリット

「あ~っ沁みる作品だった!」を渇望してた。


この作品は、本当にストーリーがイイ
あぁ美しいなという充実感に満たされてた。
描写は時折大胆だけど、過剰には思えない。

15歳の少年マイケルと36歳の女性ハンナの恋。
少年の衝動と女性の孤独が、突然の関係を結ぶ。

一過性で情熱だけの恋かと思いきや、
一生を引きずるほど根を伸ばす。
この根が地肌に食い込み、心臓にまで絡む。
とても痛い。

最初は寂しさを紛らわしたいハンナが、
恋か熱かもわからぬ少年を巻き込んだのかと思った。
少年にとっては本気か遊びかなんて見抜けない。
彼はひたすら真っ向だった。
対してハンナ、
深みにはまっていく自分を抗えなくなった。
あいをよむひと
恋をする少年と、愛をする女性。
この、ちょっとした差が、
時を重ねて大きく開く。


それをまだ知らぬ二人は、
あいをよむひと
の世界で絆を深める。
彼女が望むからと、本を読み聞かせる少年。
狭い世界で生きてきたハンナにとって
「物語」は全てが新しかった。
少年は楽しかった。
新しい本を読み重ねるほど、絆が深まるように思えたから。
あいをよむひと
きっといつまでも続くと思っていた。



それは、物語に終わりがあるように。

少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願います!
にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
レビューはまだまだ続きます。お時間あればこの先もどうぞ!
------

! 以下ネタバレあり !
観てない方は絶対読まないでください。





マイケルにとって、
ハンナは充足的存在だったと思う。
でも、彼にとっては初めてだった。
最初があまりに「本当」だったために、
彼女を思い出だけに留めることができない。
誰を相手にするも、彼女と比べる。

突然ハンナに姿を消されたマイケル。
高く高く舞い上がっただけに、
墜落は彼に大打撃を与える。
愛を知る前に、恋で傷ついた。
悲しみよりも、裏切られた衝撃の方が強い。


再会は、法廷。
再び彼女に会えた喜びは皆無に等しく、
掘り起こされた記憶と、
彼女が置かれている状況に増す痛み。
ハンナとの間に流れた空白の8年。
彼女は一体何をしていたのだろう。

ハンナは大罪を負っていた。
彼女に真の罪はないと思うも、
行ってしまった事実。
理解したくても、無責任に否定できない行い。
あの頃親密だった彼女は、
思いもよらぬほど遠くの世界にいた。
未だ学生という身分で生きている自分には、
手の届かぬ存在になっていた。
否、あの頃さえ届いていたかは定かではないけれど。

彼女は文字の読み書きができない。
孤独なハンナを唯一知る自分。
この事実は彼女を救うかもしれない。

しかしそれでも動けなかったのは、
彼女が隠し通そうとした秘密だから。
教養のない人間を恥じた彼女だから。
そして、何もかもが恐かった。
空白の時間も、彼女が背負った罪も。


無期懲役を宣告されたハンナ。
マイケルが流した涙は、
あいをよむひと
ハンナに宣告された、その罪の重さか。
ハンナがそれでも生き続ける喜びか。


そしてまた、再び歳月が流れる。
成長し、大人になったマイケル。
あいをよむひと
或る時、彼女に読み聞かせた思い出の本を手にする。

そして彼女に再び本を読み聞かせようと決意する。
しかし面会には行かない。手紙も書かない。
あくまで、彼はあの頃の思い出に甘えた。


朗読を録音したカセットテープは、
彼女に「愛」と学ぶ心を宿した。
あの頃の記憶がよみがえり、
またマイケルとの時間を重ねたいと思った。
文字を必死に覚え、彼に手紙を送る。
しかし、マイケルは返事を書かなかった。

これ以上は、ない関係。
思い出は思い出に留めたい。
だって自分はあの頃、
ハンナを「恋」していたのだから。
「愛」は彼女に送れない。


そして、ハンナの出所。
身よりのない彼女。
唯一テープを送り続けたマイケルに、
刑務所から出所の連絡が入る。
「彼女に住むところと職を与えてほしい」。
頼れるのは、あなただけなのです。


彼女を知る人間として、
またテープを送り続けた責任のため、
マイケルは意を決して出所一週間前にハンナに会う。
「手筈は整えたから」。
その心に、当然「愛」はなく。

時は経ったが、互いに誰であるかわかった。
刑務所の食堂で向かい合って座る二人。

ハンナは大人になった彼を慈しみ、
あの頃の彼と重ね、「愛」を覚える。
そっと彼に手を伸ばす。
彼は彼女の手に僅かに重ねるが、あの頃の温もりがない。
露見した、「愛」と「恋」の温度差。
あの頃の思い出すら語れずに。

「また来週来るから」。
感動の再会と呼べる会話もないまま去ろうとするマイケル。
気持ちの差を理解できぬまま、
ハンナも「求めて」立ち上がる。
そこに、抱擁はなく。

ハンナ・シュミッツ。
時を読めなかった女。


この邦題は、
私の「愛」と「恋」の考え方から言うと、
「恋を読むひと」が正しいように思います。


にほんブログ村 映画ブログへ にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
------

事務職に昇格したハンナ。
しかし文字が読み書きできないことを恥じ、
別の職を求めて旅立つ。
そして、
ナチス親衛隊として収容所の看守を務めることに。

果たして彼女に罪があったのか、なかったのか。
ユダヤ人の大量虐殺から生き残った母子が、
看守を務めた女性たちを非難した。

それは当然のことだと思う。
任務だった、仕事だった、命令だったと言えど、
苦しんでいる私たちをなぜ助けなかったのか。
人道的に考えて、それは罪なことだ。

ハンナは病気や怪我で苦しんでいるユダヤ人から
処刑する人たちを選んでいった。
少女たちを自分の部屋へ呼んで本を読ませた。
でも、それが何?
一時の優しさも、人を殺せば無になる。

ハンナだけに罪があるとは思えない。
それを命令した、国の体制に問題がある。
しかし、「誰が一番に悪いか」は問われない。
罪の物的事実がある者が問われる。

マイケルが荒廃したかつての収容所を訪れるシーン。
おそらく虐殺されたユダヤ人たちの履いていた靴が、
大量に重ねられていた。
大きな部屋を完全に埋め尽くす靴。
マイケルはこれらを観て、
ハンナが関わってしまった罪に打ちひしがれる。


私もこのシーンは衝撃的で、「あぁ」と思った。
残された収容所はドイツの汚点じゃない。
人類の汚点だと思った。
その汚点の真の責任を問えないまま、
他人に罪をなすりつけながら、今も尚人類に汚れを落とす。
「愛」と「恋」のテーマを扱いながら、
こういった重いテーマをしっかり描く。
戦争批判の作品ではなかったけど、
路上のソリスト』はそういったもう一つのテーマを
上手に関連付けて描けてなかったので、
この腕っ節脚本には感服だった


「あなたはどのような気持ちで行ったのか?」。
ハンナは言葉に詰まる。
どのような気持ちで?
うまい言い逃れの言葉が見つからないから詰まったのではない。
「なんだったのかわからない」から詰まった。
あの時の判断からすれば、
混乱の最中で出した最良の答えだった。
「あなただったら、どうしてましたか?」
逆に問いたい。
私はどうするべきだったの?
むやみやたらに善悪が問えない人間の行い。
この法廷のシーンは、涙が止まらなかった。

------

さ。いよいよキャストですが。

あいをよむひと
ケイト・ウィンスレット主演女優賞獲得おめでとう!!
レボリューショナリー・ロード』の役も素晴らしかったけど、
本当に当たり年でした!!
反面、ここまで重たい心情を抱く役を演じるのは、
精神的にもきついところがあったろうに。

ハンナの過去を知りたくなったな。
なぜ教育を受けていないのか。
なぜ今孤独なのか。



マイケルの青少年時代を演じるデヴィッド・クロス
あいをよむひと
彼も、助演男優賞にノミネくらいしてもアリだったと思う。
助演男優賞は確かに激戦区でもあったけど、
彼の演技はそれに通用できる力量だった!

映画出演作は前後1作しかないし、
当然ながら観たことないんだけど、
どっかで観たことあるような気がしてならない!!
どこで会ったんだ???

笑顔が愛くるしくって、
これからも色んな映画に出てほしい


"D"こと、レイフ・ファインズ
大人になったマイケルを演じる。
あ、"D"ってのは『レッド・ドラゴン』での役名です(笑)
あの役柄のイメージが強すぎて、
いまいち好きになれない俳優だけれども。
シンドラーのリスト』の印象が強い人が多いのでは。
青少年時代のデヴィッドと顔がまぁまぁ似ていたので、
ナイスキャスティングだったなって思います


それから。
「あ…!このおじさん、えーっと誰だっけェ…」と悩み、
ハッとしました。
あいをよむひと
ひ ヒトラー!!!
あ…すみません、『ヒトラー ~ 最後の12日間 ~』で
ヒトラー役を熱演されたブルーノ・ガンツさんです。
手が痙攣していないか、思わず確かめてしまいました(笑)

不思議でしたね~。
あくまで役と役を演じただけのことだけど、
ナチス親衛隊として罪を問われている女性たちを、
ヒトラーが傍聴しているんですから。
無駄に、ブルーノを通して
ヒトラーの心情をさぐりたくなりました。

合わせて、 『ヒトラー ~ 最後の12日間 ~』で
ヒトラーの秘書役を務めたアレクサンドラ・マリア・ララも出てます。


監督はスティーヴン・ダルドリー
リトル・ダンサー』の監督かッ!!
めぐりあう時間たち』も観ておきたいな~。
ハンナ役を演じる予定だったけど、
妊娠したため降板したニコール・キッドマンを、
アカデミー賞獲得に導いた人だもんね!


音楽もすごくよかった
映画で手掛けてる作品はあまりない?
でもビョークとかのアーティストの
演奏や編曲、指揮などを務めたりしてるらしい。
彼の音楽がぶわっと場面を包み、
本当に美しい映画に仕上げてくれたと思う。
エンドロールで涙が出たのも、
この映画にふさわしい旋律に感動したから


長々々々々々…でしたが、
それくらい言葉に溢れた作品でした


いつもクリックありがとうございます!
ランキングに参加しています。少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願いますっ★
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村 映画ブログへ
拍手もありがとうございます!励まされます!
関連記事

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画





まだ観ていませんので、途中は読んでいませんが、
かなり心に沁みる映画のようですね。
どんな展開になるのかとても気になってしまいました。
にしても今年のオスカーノミネート作品は
期待作が多いですねー。
来年から作品賞ノミネートが10作品に
なるという情報を読んだのですが、
どうなるのかしらん?
どうも商業的な思惑が絡んだ話のようですが・・
【2009/07/12 02:28】 URL | Dr.Dちゃん #-[ 編集]

>>Dr.Dちゃん さん

コメントありがとうございます!

最近は映像重視だけの作品ばかり観ていたので、
尚のことよく観えたのかもしれませんが、
良い作品だったと思います!!

えっ!来年からノミネート作品10作品!?
それは観る方も買い付けてくる方も大変ですね(笑;)
確かに商業的な匂いがしないでもないです…。
それで「たいしたことない」作品が
無駄に注目されるのも嫌ですが、
日の目を浴びることなかった
隠れた秀作を掘り起こすきっかけにもなりそうですね。
【2009/07/12 18:21】 URL | なるは #-[ 編集]















管理者にだけ表示を許可する



(ブログDEロードショーってこういう企画です) The Reader (愛を読む人) 2008年・アメリカ/ドイツ 9月上旬 ムービープラス 監督 スティーブン・ダルドリー ... 映画鑑賞の記録【2011/09/09 15:09】

| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2019 陽面着陸計画, All rights reserved.