ADMIN TITLE LIST      
今日は何の、映画を観る?
【随時更新】トップ画像まとめはコチラ
映画のこと、まとめることに、なりました。
PRODUCED BY RECRUIT
そざい ギャザリー そざい
固執と不信と恐怖

J・えどがー

J・エドガー』を観た!

初代長官:J・エドガー・フーバー。
FBIの創設者にして、絶大な影響力を持つ男。
40年以上も組織に君臨し、
8代の大統領を支えた、実績とその方法。
彼に成し得た理由とは。

アメリカの歴史に“彼が残した”もの。
そして彼が生涯隠し通したもの。

J・エドガーという人間の
人物描写に特化した逸品
脚本もパーフェクト!
俳優もパーフェクト!

絶対観て間違いなし!!

にほんブログ村 映画ブログへ にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ blogram投票ボタン

======

この作品が、
アカデミー作品賞選外なんて信じられない。

(ていうか、一部門もノミネートされてないってありえない・・・)
映画の後半に差しかかる頃、
途中途中そんな怒りに燃えて集中が途切れそうになった
てか今年、「あれ?」って思ってたんだけど、
おととし、去年と、作品賞は10作品あげてたのに
なんで今年は9作品なの??
なぜあと1本、『J・エドガー』を選出しなかったの??
完全に嫌がらせとしか思えないんだけど。


この作品、
本当に手堅く作っています。

J・えどがー
もはや褒め言葉しか出ません。
もちろん最後の最後は多少“きれいすぎる”かもだけど、
とってもじわわってくる終わりなので、
本当に文句のつけようがない。
 
実在した人物の記録やリサーチを重ね、
より真実に追った作品だったと思う。
でも「実際」どうだったか、なぞが残る部分もある。
そこにこの映画の面白さがあるし、
観客に判断を委ねているのもいい。
もしかしたらこの映画の、
「J・エドガー」という人物の描き方が、
過剰だと思う人もいるかもしれない。
(あるいは美しく見せすぎとか。)
でもあくまでそれは個人の判断でしかなく、
結局真実は永久に明かされないという、
ミステリアスなところもいい。

だからこそ、映画では多くを語らない。
結論付けはしない。
でも製作者側の「意図」は見える。
観客はそれを感じ取ればいい。
「こういう解釈なのね」って。
その作業がやっぱり一番楽しいし、
映画に求める部分でもある。
観客に考えさせる映画こそ、上手い映画だと思う。

いつの間にか、その時代の人間に。
いつの間にか、彼を「よく知る」人間に。
映画に惹き込まれていって、
頭から爪先まで、その世界観に浸れる。
J・えどがー
作品自体が素晴らしかったから、
この137分が、至福でならなかった。

惹き込まれるには、
「愛すべき」キャラクターが必要になるけど、
人物像に迫った作品だけあって、
そこにまるで心配はない。
J・エドガーを許せるか、許せないか。
J・エドガーは正しかったのか、正しくなかったのか。

この結論、いったい誰が出せよう?
でも彼の人間性で考えたら、
もし彼が隣にいたとしたら、
嫌いになってしまうかもしれない・・・。
否、嫌われるかもしれない。

それでも彼を愛せてしまうのは、
彼が抱える「問題点」が、
刻々と描かれているから。


自分がもし当時の人間だったら、
ニュースや彼をモデルにした映画で
功績や象徴からイメージするだけ。
彼という人間性なんて空想に過ぎない。

でもこうまで力を持った男が、
とても人間的な「欠点」を持っていると知ったら(したら)、
急に親近感を覚えるし、愛しくなるかもしれない。


J・エドガーレオナルド・ディカプリオ
J・えどがー
国を愛し、国を守り抜く。
自国に統制を。何者にも侵されない防衛を。
しかしこの目的を達成しようとする意志には、
もっともっと“個人的な感情”が図らずも疼いていたのではないか。
彼が歴代の大統領と渡り得たのはなぜか。
FBIが理想の実現に敵えたのはなぜか。
全てが、彼の中で根強く蔓延るものがそうさせたのではないか。

監督のクリント・イーストウッドは語る。
(普段は少ないテイクで撮影するが)
「今回はいつもよりも多くのテイクを撮った。
 レオは少しウォームアップをしたかった。
 とても難しい役だから、そういった部分で彼を少し手助けした」


露骨に見えるのはあくまで“表面的な反応”で、
そうする理由は深層心理にある。
それはその人自身ですら気づけない部分。
“そうだから”と、“そう”演技するのは失敗。
自分でも制御できない、どこからわき出るか知れない感情の
コントロールをしながら演技するのは当然難しい。

でもそこはやっぱりディカちゃんだから。
丹念にリサーチを重ねて、手堅く役作りをしてったんだと思う。
映画としてももちろん「意図」は覗かせるつもりでいるけれど、
その覗き穴はディカちゃんの演技なしには成し得ない。
この映画は、J・エドガーの成果と影響がテーマじゃない
彼がある意味“陥った”理由を考察する作品。
映画としての考察結果を、ディカちゃんが演技で説明する。
心臓がきゅーーーっとなって、涙が止まらなかった


J・エドガーは特異な人物である。
その、特異な人物を支えた人たちがいた。


ヘレン・ガンディナオミ・ワッツ
J・えどがー
エドガーの秘書として、重要機密を共有した女性。
仕事一筋の、“仕事熱心”な女性でもある。
彼から絶大な信頼を得、多くの時間を共にした。
彼女はどんな思いで、彼の傍で仕事をしたのか。

ヘレンという人物については、あまり記録が残っておらず、
ナオミ・ワッツは彼女を“そう”させた理由について
手探りで見つけようとした。
監督の解釈としては「国に貢献したい気持ちが、
エドガーへの献身的な仕事ぶり繋がった」とするが、
ナオミ・ワッツはどんな解釈で演じていたのかな~。
最近はこうした、ある意味“生産性のない気持ち”が凄くよくわかる。
言葉に言い表せないけれど、純真で強い思いなんだろうなって。

ナオミ・ワッツは数少ない(←)大好きな女優さんのひとり。
やっぱりキレイで、カワイイ。聡明で透明。
演技力も高いと思う。
特に、「とてつもない懸念」を自分の心の中に留めるしかない時とか。
泣かせても絶品なんだけど、ぐっと堪えた演技は尚光る。


クライド・トルソンアーミー・ハマー
J・えどがー
エドガーの右腕を、生涯務めた男。
彼から絶大な親愛を得、多くの時間を共にした。
気難しい男であったエドガーが、
職事も食事も一緒にするほどの“クライドの必要性”
エドガーが選んだ理由は。クライドが従事した理由は。

アーミーくんを喰いたい。・・・じゃなかった。
アーミーくんが喰った。
ソーシャル・ネットワーク』で仰天の双子美男子を演じたアーミーくん。
とうとうクリント監督作品にまで抜擢されちゃいました。
しかも大変大変重要な役
“美男子”が先行して、演技力っていうのはそこまで考えてなかったんだけど、
今作、もしかするとディカちゃんをも喰ったかと思うような
本当に素晴らしい演技だった
本気で驚いた。物凄い感激した。
アーミーくん凄い。今後が楽しみ過ぎる。
アカデミー助演男優賞に名があがってもおかしくなかった

ディカちゃんは俳優になるために生まれたのだと思わざるを得ない。
アーミーくんもそれに当てはまる人物だとわかった。

ディカちゃんとアーミーくんの共演を知った時には
画面絶対綺麗だ!!と期待したけど、予想以上に綺麗だった。
早い話、ヨダレが出る(こら)。


アニー・フーバージュディ・デンチ
J・えどがー
エドガーの母。
彼を誰よりも愛し、理想を教えた。
この映画の、彼女への考察はどうでしょう。
今一番私が怯えているテーマでもある。
最近では『ツリー・オブ・ライフ』や『英国王のスピーチ』、
ブラック・スワン』でも似た感じのテーマを扱ってたよね。

でもエドガーは彼女を愛している、誰よりも。
その妙と必然が重く重くのしかかる。

ジュディ・デンチの悪意ないその演技がとてもよかった。
あたりまえ、母親には普通、悪意はない。
そこが恐いと思う理由でもある。
深層心理、潜在意識は何で培われるか。
これは教育する立場になったら、
何よりも重きこととして考えねばならないけれど、
とても難しい問題で、現状どうにも避けられないことだとも思う。
この映画には関係がないけれど、その“連鎖”も問題視しなければね。

ディカちゃんとの共演シーンが凄くよかった。
第3者は「あぁ・・・」って思うんだけど、
それはあくまで第3者の身勝手な解釈で、
彼らには当たり前の生活感なんだよね。

J・えどがー
彼と彼らの思いの交錯と、秘める「心境」。
描き方が本当に秀逸


監督は、改めまして、クリント・イーストウッド。
脚本をけして邪険にしない。
バリッとカメラを回して、ビシッとまとめる。
彼自信が俳優なだけに、
俳優を物凄く信頼する監督なんだってね。
こだわりのビジョンは持っているだろうけれど、
テイクがかなり少ないらしく、
それだけ俳優たちが魅せる「瞬間」を重用している。
キャスト陣がそれでやりやすいかどうかは人それぞれかもだけど、
観る方としては、そういう撮り方する監督の方が好きかも。
(そう考えると、撮り方が(テイクの数で)対局にあるのは
 デヴィッド・フィンチャーだったりするのかな 笑)

クリント監督作品の中には(重すぎて)苦手なものはあるけれど、
彼の作品への追求力を、信頼しないわけがない。
結局「上映するなら漏れなく観ろ」が通用する。
そしてそれがたぶん(ほとんど)正解


J・えどがー
1920年代から始まる時代背景にもこだわり、
的確に映像に収めていく。
(捜査官がみんな帽子かぶっててやっほいっだった。)
脚本力も相俟って、観せるべきところも的を射てる。

しかしまぁなに、ほんとにさ、
脚本の構成力に痺れたのなんの!!
事件の捜査を緻密に描くことで臨場感があって、
ゾディアック』みたいな恐怖と坦々も合わさった感じ。
“種明かし”っていうのも変だけど、
クライマックスの持っていき方とかわーーっってなった!

賞レースにはなぜか嫌われた作品だったけど、
今年を代表する1本と言っても過言ではない!

最たる目的の中で、

最も彼を突き動かしたものとは。


少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願います!
にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへblogram投票ボタン
レビューはまだまだ続きます。お時間あればこの先もどうぞ!
------

! 以下ネタバレあり !






そう、だから、
ディカちゃんとアーミーくんが共演するっていうのは
前もって知っていたの。
J・えどがー
で、彼らがどういう役柄を演じるかも。

でもそういうシーンがまさかあるとは思わなくて、
(や、全然“そう”とまで言うシーンじゃないんだけど)
そのうちやっぱりそういう雰囲気がにおいはじめて、
てやあああふたりかわいいいいってなって、
J・えどがー
極めつけアーミーくんが迫真過ぎちゃって、
気押されてるディカちゃんがかわいくて、
このキャスティング、そうとは知ってたけど、
やっぱり大正解だわって思った

特にこの時代、許されないものだと思うんだよね。
本当に心許せる人に出会ったエドガーは
クライドと真に繋がりたいと思ったに違いない。
でも、それは彼の母親にとって最も毛嫌いするもので、
牽制(暗示)をかけられてしまう。
J・えどがー
これこそ、エドガーが幼少の頃から
支配されてきた理由なんだよね。
「しっかりしなさい」「あなたなら絶対大丈夫」
クライシス・オブ・アメリカ』も思い出すな~。


こうした関係が、実際にあったかは定かではない。
だけど、こうした思い切った解釈も凄く良いと思う。
(けして“ありえない話”ではないだろうしね。)
J・えどがー
いやほんと画面美しい

最高のキャスティングってことで、
毛皮のエロス』のロバート・ダウニー・Jr.
ニコール・キッドマンの組み合わせがあるんだけど、
今作はそれに次ぐ、素敵な組み合わせでした
(完全に俳優の好みの問題 笑)


こんなにふざけているけれど、
ずんなりくる内容だったんですよ。
印象的だったシーンがいっぱいあるんだけど、
エドガーの母親が息を引き取った後のシーンが一番心に残ってる。
J・えどがー
「いったい何のために頑張ってきたのか」
結局のところ、めぐりめぐっていきつく場所は、
母親に認めてもらうためだったんだよね。
あたりまえのように、母親が望む男になろうとした。
でもその母親が息を引き取って、「あれ・・・」ってなる。
なんでここまで束縛されてきたんだろう、
これから先母親なしにどうすればいいんだろう、
これからは好きなようにできる、
何を信じてやっていけばいいんだろう。
対局にありながらも、表裏一体の思い。
鏡に向かうエドガーは、理想の自分の姿に成ろうとするも、
「今更」感とか、虚無感とか、
母親の死に対する非壮感とかで、泣き崩れてしまう。
あのあたりのディカちゃんの演技が素晴らしくて、涙止まりません。


あとは、自分の「生」に限界をみた時、
秘書のヘレンに「最期の頼み」を伝えるシーン。
J・えどがー
ヘレンは、エドガーが既に手に負えないほど
「FBI」に固執していること
に気づいていた。
そんな彼が最期に何を頼んだかと言えば、
やっぱり秘密のファイルを誰の手にも渡らないように
どうか守ってくれ、と。

君にどんなことがあろうとも、守ってくれるか。
自身を顧みずに。
ヘレンはこの時、かなりショックだったと思う。
「私はなんだったの」って思ったんじゃないかな。
でもやっぱり彼女はプロだから、
彼との約束を守り抜く。
凄いかっこいい女性だった。


そして最後の最後。
年老いたエドガーとクライドの最期の晩餐。
クライドはエドガーに潮時であることを諭すも、
それはエドガーにとってもっとも癇に障ることだった。
(もちろん本人がそれに気づいているだけに。)
J・エドガー
「やっぱり君なんかを雇うんじゃなかった」と、
今更どうにもならない、悲しい言葉でクライドを突き刺す
クライドは、「ああ彼は何も変わっていない」、
「私はなんだったのか」と思ったんじゃないかな。

それでもクライドは最後の最後に報われた。
エドガーが「恋に落ちた」瞬間の話をしてくれた。
これほど、優越感のある幸せ
クライドにとってかつてなかったはず。
額にキスを受け、「ありがとう」とクライド。
エドガーが汗をぬぐったハンカチを、
大切そうに嗅ぐ姿も凄く印象的

これが最期だったなんて、
ちょっと脚本ができすぎてる気もするけど、
彼をシーツに包み涙するシーンは、
観てる側も涙を抗えないよ

クライドが倒れてからも、エドガーはずっと
これまでどおりの仕事をさせようとせっついていた。
「クライドの老い」は、一緒に時間を重ねてきた「自分の老い」でもある。
それがわからないほど、エドガーは馬鹿じゃない。
時には呂律の回らないクライドを「しっかりしゃべろ」と冷たくしたり。
それは全部思い通りに行かなくなってきた自分自身のもどかしさを
クライドに甘えてぶつけているようにも感じた。

それでもクライドはずっとエドガーに従順であった。
もちろん反論もあったであろうけれど、
エドガーの性格もよく知っていたし、すべてを受け入れる覚悟はとうにできていた。
もちろん、彼のひとことひとことが、傷つかないはずはないけれど。

だからこそ、最期にクライドに自分の思いを打ち明けるようなことを
本当にしていてくれたなら、クライドは報われる。
いつものように嫌味を言い出した時はどうしようかと、
クライドの気持ちなって考えると悲しくて仕方なかった。
実際もそうであったと思いたいな。



やっぱり本当に良い映画だった。
観終わった後の
「うわあああ良い映画だったああああ」っていう
あふれんばかりの感動
こういう作品が、相応に評価されていないと思うと本当に悔しい。
絶対観なきゃダメな1本。
公開期間も思ったより短めだけど、
滑り込んででも絶対観るべし。
もっといろんなことを語りつくせる映画だけれど、ここまでにします。


最後に。
ディカプリオと図書館デートしたいです。

そういえば、
ディカちゃんの黒々した眼も新鮮だったな~。
カラコンいれてたよね?黒眼が大きくてかわいかった。


いつもクリックありがとうございます!
ランキングに参加しています。少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願いますっ★
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村 映画ブログへblogram投票ボタン
拍手もありがとうございます!励まされます!
関連記事

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画



















管理者にだけ表示を許可する



クリント・イーストウッド監督最新作。FBI初代長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を描いた伝記物語だ。大統領ですら手が出せないほどの権勢を誇った男の人生の裏側を赤裸々に映し出す。主演は『インセプション』のレオナルド・ディカプリオ。共演に『愛する人』のナ... LOVE Cinemas 調布【2012/02/23 00:11】

| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2017 陽面着陸計画, All rights reserved.