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【陽面着陸計画】映画知ろうとレポ!今日は何の、映画を観る?
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彼女は母であり、母でしかない。

こえをかくすひと

声をかくす人』を観た!

南北戦争で二分されたアメリカ
結果としてはリンカーン大統領の指揮の下、
北部連邦の勝利で幕を閉じた。
しかしそれはあくまででしかない。
南部の人間はまだ、敗北を認めていない

これは、アメリカの内戦後、
有罪の嫌疑をかけられた女性と、
その訴えを覆そうと奔走する若き弁護士の真の物語
ロバート・レッドフォードが監督を務め、
厳密な時代考証を経、真実を求めた貴重な1本。

これが真実なら。そう思うと目を覆いたくなる。
それでもこれが真実なら。認めなければならない歴史。
でも、果たして、あの時、
絶対的に正しいものがあったのだろうか。
考えれば考えるほど、いろんな思いが込み上げる秀作

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リンカーン、銃弾に倒れる。
ワシントンの劇場で舞台を鑑賞していた彼を、
ジョン・ウィルクス・ブースという南部の青年が襲撃した。
“アメリカ”は震撼した
その歴史的事件の陰で、
突如としてひとりの女性は刃をつきつけられる
こえをかくすひと
メアリー・サラットロビン・ライト)は、
南部の人間をワシントンに呼び寄せ、
彼女が経営する下宿屋をアジトとし、
リンカーン大統領の暗殺と、ウィリアム・スワード国務長官、
アンドリュー・ジョンソン副大統領の暗殺未遂
企てた共犯として容疑がかかった。
この事件に関わる、唯一の女性であった
こえをかくすひと
「助けて!」と、「どうか救って!」と、
必死にもがき、声を上げようとするも、
体を押さえつけてくる。息も容易にさせない。
まるで地中にいるかのように、無力
押し潰してくる土砂は、希望さえ与えない。
あまりに非力

この世には人力によって生み出される、
不条理な運命が存在する

同じ人間同士であるにも関わらず、
その者の人権や命に全く重きを置かないことが、
何度も何度も何度も何度も繰り返されてきた。
四の五のとどんなに理由を並べても、
侵してはいけない一線があるのに


しかしその、四の五のに対して、
どれほどの人間が、「それは正しくない」と言えるだろうか。
こえをかくすひと
誰もが四の五のの理由に、口をつぐんで納得し、
又は知らなかったことにして耳を塞ぎ、
自分の身に痛みが及ばないことだけをひたすら願ってきた
どんなに“善人”でも、“悪人”と表裏一体なのが人間だ

そしてメアリー・サラットもまた、
そのひとりとして言わざるを得ない。
彼女は頑なに無実を主張するも、真実を語らなかった。
こえをかくすひと
己の身を守りつつ、ひとりの母親としての思いまでも、守ろうとしてしまった。
そこに罪があるのかと問われると、
どうしても彼女の気持ちに寄り添ってしまって
「ない!」と泣き叫びたくなる。
でも自分が当時の人間で、北部の人間で、
彼女を“情報”でしか捉えていなかったのであれば、
彼の行為を表面上でしか見ずに“悪”と確信していただろう。

人は常に何かを黙認している
こえをかくすひと
それが大切なものを守るためだと、
自分の身に痛みが及ばないことだけをひたすら願って。


一方で、青年は気づく
こえをかくすひと
一見真実味を帯びていても、
その確証を探すことの難しさを

黙殺してきた主張が、偽りとは限らない。
正義を決める場で語られる言葉が、真実とは限らない。
真実も嘘も。善と悪のように表裏一体だから
誰の口から語られているのか。
それがその人の何を守るのか。
見方によって、真実は大きく歪み、嘘すら真実になる


で、あるなら。
無実の確証がなくとも、

有罪の確証がないのなら。

私たちは法という“正義”の下で、
常に平等の機会を与えられるべきなのではないか。
それこそまさに、リンカーンが再三唱えてきた、
建国の父たちの訓えなのではないか。


そうした、考えるだけで頭も心も
ぐちゃぐちゃになってしまう主題。

でも映画というひとつの作品として捉えると、
弁論に圧力があって熱い!!!
ウィークポイントに攻め入る尋問。切り返し。
言葉が武器の世界にどっぷり酔える。

そしてアメリカン・フィルム・カンパニーという組織が製作する、
1作目の作品ということにも注目。
この組織は、アメリカで実際に起きた出来事を、
歴史的に正確に伝えるべく映画を製作する
ために設立された。
入念なリサーチが、映画に厚みを与える。

どうも見づらいなと思うようなシーンも、
こだわりにこだわった、灯りによるものだった。
通常の映画であれば、登場人物の表情を完全に捉えるべきシーンなのに、
逆光でまるで見えない、というような場面もあった。
こえをかくすひと
独房の狭さ、不衛生さ。当時の素材で作った衣装。
小物も、街も、空気感も、徹底的に調べ上げた結果。

加えて、キャスト陣の演技も素晴らしい!!
こえをかくすひと
ジェームズ・マカヴォイ絶対に間違えないね
レオナルド・ディカプリオのように、寸分の狂いがない
観ている者に、一切の疑念や気の分散を及ぼさない。
マカヴォイは間違いなく、この世界を担う役者だね!!!


メアリー・サラットを演じたロビン・ライトの演技も素晴らしかった。
役作りのために痩せたんだよね?
こえをかくすひと
彼女は陥れられたけれども、
自分にも落ち度があることを認めている。
だからこそ、多くを語らなかったし、語れなかった。
その忍耐と思慮深さを表現しきったロビン・ライトの表現力に拍手

エヴァン・レイチェル・ウッドもやっぱり上手いわ~~!!
こえをかくすひと
その容姿に劣らぬ演技を身につけ始めたから、さぁ大変。
良い作品にひっぱりだこになってきたよーー!!
ここだけの、本当にここだけの話、
いつかレイチェル・ウッドとマカヴォイを共演させたくて、
その上レイチェルに“アンナ”って役で演じてほしくて、
思いっきりここまで条件揃った上で先越された感が悔しいけれど、

2人の共演は眼福でした!!!
彼女の立場は、自分にも置き替えやすくて、一番共感してしまった。
彼女を通して、多くの涙が出ました。


そんでまたこういうところに、
しっかりトム・ウィルキンソンですよ!!!
こえをかくすひと
物語の起点となるような、重要な役が多いよね!
そしてトム、お仕事しすぎ!!
トムが出たらもう、この映画大丈夫です(?)

その他、中途半端なイケメン?ジャスティン・ロングや、
SHAIM-シェイム-』にこの間出てたジェームズ・バッジ・デール
ダニー・ヒューストンとかコルム・ミーニイとか、
あれもこれもと、有名な俳優さんがたくさん!!
ジョン・ウィルクス・ブースという出演時間は短いながらも印象深い役を
トビー・ケベルが演じたりと、
実力派のベテランと若手のキャスティングが絶妙だった!!

それもこれも、
ロバフォーこと、ロバート・レッドフォードゆえですかね!
こえをかくすひと
ロバフォーも歳をとったねぇ!
目指すはクリント・イーストウッドかな!
しかし隣のマカヴォイの真っすぐな瞳がいいねぇ!


あらゆるところに価値がある、逸品です
来年に閉館してしまう銀座テアトルシネマで上映中。
奴隷解放を訴える『アメイジング・グレイス』を鑑賞した思い出が。
こちらも討論の熱い映画で、とても感動しました!
良い映画を上映する、良い映画館がどんどんなくなってしまって、
本当に残念です・・・

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