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今日は何の、映画を観る?
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あの人を待つ人への、宣告。

めっせんじゃー

メッセンジャー』を観た!
原題:『The Messenger

負傷し、イラクから帰国したウィル。
戻ったはずの日常は、不思議と現実味がなかった。

任期が終了するまで、別の仕事を任される。
それは、戦死した兵士の遺族へ通告すること。
有能なソルジャーであったウィルにとっては不服だった。

揺さぶられる心。
互いに互いが人間である責任。
自暴自棄だった彼は、どんな“こたえ”に辿り着くのか。


戦場シーンのない、戦争映画。
心の動きが丁寧。悲しみを覚えるも、希望がある。
アバター』や『ハート・ロッカー』でワイワイしてた
第82回(2009年度)アカデミー賞でひっそりと脚本賞にノミネート。
これはじっくり観てみて正解

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誰かの愛する人が死んだ時。
めっせんじゃー
こころが痛まないはずがない。
しかし、死ひとつひとつに移入していては、
あらゆる責任や罪を背負い、
自分自身の行動を否定的にみなければならない。
我々は、軍人である。
誇りを持ち、戦死者を敬い、
さらなる崇高な任務に従事する。


誰かの愛する人が死んだ時。
めっせんじゃー
はじめて日常に、非日常が訪れる。
人は酷く取り乱す。
実体感のない、あまりに大きな“欠落の事態”。
「死」を伝えられるも、
それが、悲しむべきものなのか、怒るべきものなのか、
抗うべきものなのか、たっとぶべきものなのか、わからない。
普段温厚な人でも牙を剥く。常軌を逸する。
我々は、軍人である。
それは自分の身にも起こり得ること。
「代わって自分が死ねばよかった」など切りがない。
誰が死んでも安堵できない。日々、命を削られれている。


軍人として、戦死することは栄誉。
戦時中に帰還することは、不栄誉。
けしてそうではない。
ただ、とてつもなく謝らずにはいられなくなる。
“それでも生きていてごめんなさい”と。
日常に必死にしがみつこうとしても、
“非日常”という重いイカリが下されて、引き止められる。
戦時中に“犯した”こと。
命令だった、任務だった、確かにそうだ。
それに守られている、だから咎められない。誉められる。
それがどれほど軍人にとって重みだろうか。


誰かの愛する人が死んだ時。
めっせんじゃー
ウィルは仕事を任せられた当初は、この任務に納得いかなかった。
前線で戦っていただけに、充足されない思い。
帰っても満たされないのであれば、
彼は再び戦地に赴くことを望んでいたかもしれない。
負傷した目や足が、簡単にはそうはさせてくれないだけに、
気持ちばかりが焦ってしまう。

渡されたマニュアル通りにこなせば、遂行できる簡単な任務。
伝えるべきことを、言葉にして並べて、言うだけで良い。
しかし1度目でことの重さを知る。
誰も帰還兵と知れない。ただの“伝令役”と。
取り乱した遺族たちが、心にもないことを言ってくる。
誰かの愛する人が死んだ時。
言葉にできない思いを、どう伝えれば良いのかわからない。
めっせんじゃー
罪滅ぼしに、支えたい。
ひとりひとりへの責任に応えたい。
それこそ求めている、自分の使命、生きる意味。


非日常から、日常へ。
時間を要すが、きっといつか癒えるはずだから。
自分自身の非日常を、受け入れられるはずだから。
めっせんじゃー
死にとどまった人生だから。
これ以上、傷ついたり、傷つけたり、しないように。
新しい日常を見つけるために。



2009年の作品だったんだね。
ベン・フォスターくんが好きになった、
ジェイソン・ステイサムと共演した『メカニック』(2011年)の方が、
全然後だったわけだ。

多少オーバーな目の動かし方もあるけど、
ベン・フォスターはますます良い俳優になってる!!
3時10分、決断のとき』がはじめましてで、
実際に観たのは今作含めてまだ3作目だけど(←)、
若手俳優と言われる中で、結構ギリギリな精神状態を演じるのが上手い。

そしてなんか、“なつく”役がめっちゃ似合う。
演じる役は一匹狼、またはチワワみたいに恐さゆえに
ワンワン吠えつくみたいなタイプが多いけど、
だんだん人と一緒にいるにの慣れてきて、素直になっていく。
めっせんじゃー
酒に酔って、駐車場で“銃撃戦ごっこ”する2人。
ものすごくかわいかった。せつなくて、かわいかった。

今作は人との折り合い方を学んだというよりは、
はじめからとっても自分に責任を感じてしまうタイプで、
そして仲間意識が高く(軍人ゆえだと思うけどね)、
他人ですら放っておくことができない性格だった。
めっせんじゃー
ただ、そういう気持ちを自覚してないのか、
なかなか他人に吐露できなくて、貯め込んでしまう。
不器用だからとってもかわいい。
結構もともと、めんこい路線だったと思うけど、
30代に突入して、男らしさが出るようになったんかね~!
(映画撮影当初は29歳だけど)


ウディ・ハレルソンは今作でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。
めっせんじゃー
ノミネートの決め手は、最後の最後の「涙」だと思う。
トニー・ストーン大尉は、ウィルとはまた違った、一種の罪悪感を抱えている。
この年は仕方ない、『イングロリアス・バスターズ』の
クリストフ・ヴァルツが助演男優賞をかっさらった。
彼がいなければ、もしかしたらウディが受賞していたかもしれないね。


大好きなサマンサ・モートンの出演も嬉しい。
めっせんじゃー
セリフ以上に、瞳の奥に何倍もの思いが詰まってる。
透き通るかのような純真さの中に、
危なげな色けも漂わせて、凄い存在感
この間、フィリップ・シーモア・ホフマン主演『脳内ニューヨーク』観たなぁ。
あの映画ちゃんと映画レポ書きたかったなぁ。
もう、ラストの極めつけのセリフ(サマンサのセリフではない)が、
あまりに効果的すぎて、涙ドバーーーッだったわ。
サマンサを知ったのは、たぶん『マイノリティ・リポート』だったかな。
アガサがかわいすぎた!!!

スティーヴ・ブシェミの出演も意外。
かなり効果的なキャスティングだった。

監督と脚本を務めるは、オーレン・ムーヴァーマン
今作が初監督らしい。ビジョンしっかりしてるわーー!!
脚本は、アレサンドロ・キャモンと一緒に書いているみたい。

ウディ・ハレルソンとは私生活でも友達みたい。
しかも今回の仕事が大変やりやすかったのか、
再び、ウディとベン、スティーヴ・ブシェミと
ランパート 汚れた刑事』(2011年)で一緒にお仕事。
映画自体は日本で未公開。どおりで、別の映画らしきウディとベンの写真があるわけだ。



良い映画と聞いてはいたけれど、
きっとお涙頂戴は避けられないと思ってた。

でもなんだか、
カメラが焦点を合わせる所があまりに的確で、
通告された遺族の反応が目に見えてわかったり、
それを目の当たりにするウィルと大尉が
必死の感情を押しとどめているのがわかっりして、
最初っから涙が出てしまったわ。
映画には厚かましい、泣かせようという意図はない
あまりに自然な映し方をするから、感情移入を避けられない。


三者三様の反応を見せる遺族たち。
どの反応においても、通告する軍人にとって重いも軽いもない。
全く予測がつかないから、家の扉を叩いて、
実際に告げるまでは、どう反応が返ってくるかわからない。
かなり堪える任務だと思う。
戦場で銃を握っている方が楽、とまでは言えないだろうけど、
それこそ、なぜ戦場にいないのかという
負い目ともとれるそれが、遺族に死を伝えるたびに、のしかかってくる。
改めて、軍人の仕事は特殊だと思った。
でも、たとえ特殊でも、
彼らは人間である。
鋼の心など、本当の意味では持ち合わせていない。

そして死を伝えられる遺族も人間である。
愛する人が死んだ時、誰が他人を労う余裕があろう。


結局は、すべて、戦争が、
あるべき日常をうばっていく。

なんだかとっても空しいよねって、泣くんだ。

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