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今日は何の、映画を観る?
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映画のこと、まとめることに、なりました。
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そざい ギャザリー そざい
何にも代えがたい、奇跡。

いんぽっしぶる

インポッシブル』を観た!
原題:『THE IMPOSSIBLE』(製作国はスペインのため:『LO IMPOSIBLE』)

年末年始の休暇をと、
タイのリゾートビーチに訪れた一家。
今思えば、あれは“予感”だったのか。

これはスペイン人一家を引き離し、
多くの地元市民と観光客の命を奪った、
2004年スマトラ沖地震による大津波を描いた実話。
父親と、母親と、その3人の息子たちは、
あの時何を思い、何をしたのか。


思い出すだけで、涙が出る。
でもこれは、ただただ悲惨な光景を描いた作品ではない。
最悪の状況下の中で、
ひとが愛する人のために、
どれだけの気持ちで生きようとするのか。

そして、
亡くなった方たち、その遺族たちを、
どう振り返り、
どれほど“今”に感謝するか。

テーマはそこにある。
被害に遭われた方々を、
置きざりにしてはならない題材だから。

この物語は、他人事ではない。

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2004年。
スマトラ沖地震による大津波で、
20万に以上の命が波にさらわれた。

あの時も連日ニュースで流れ、
そして多くの人たちが義援金を集め、
現地でボランティア活動に努めた。

それにしても、私は他人事だったな。
胸を痛めなかったわけではない。
でもそれが、どれほど大惨事なのか、
いまいち理解できていなかったんだと思う。
というより、どうにも想像ができなかった。
大量の海水が家もろとも、大地を削り取って、
人も物もぐちゃぐちゃに巻き込んで、再び海に引き込んでいく。

今は想像できる。
実際に経験をしたわけではないけれど、
今なら想像できる。
日本でも起きたこと。
高台に逃げた人たちが映像におさめたその惨事は、
彼らの悲痛の叫びと共に、私の頭にも刻み込まれた。
被害に遭った方たちばかりでなく、
日本中が傷ついた。
少しも、他人事ではなくなった。
(とはいえ、結局なにひとつ被害者のためになることを
 できなかった自分が無能に思えて仕方ないのだが・・・。
 今からでも遅くない。ボランティア活動に参加しようかな。)

この映画でも、
凄まじい津波のシーンがあります。

津波に我が身がのまれた時。
いくらか想像をしてみては震えたけれど、
それを改めて映像にされたことで
観ていられないくらい恐かった。
ただ、青い海水にのまれるだけならまだ、いい。
津波は、泥を含んだ重たく濁った海水を、
壊れた建物や車、木々とをまぜこぜにして襲ってくる。

息苦しくて、海面へ這い出ようとも、
大量のゴミが体を傷つけ、簡単には適わない。

この映画は、
その現実から目を逸らさまいと、
懸命に努めている。

もう嫌だ、と思っても、
経験をしたことのない私は、
経験しなければならないという義務を負う。

実際の、家族を描いている作品だから。
少しでも遠慮があれば、
それこそこの作品を作った意味を失う。
思い出したくないあの記憶を、
この映画のために、胸を痛めながら真実を語った、
家族らに経緯を示さねばならない。
エンターテイメントにしては、ならないのだ。
いんぽっしぶる
混乱と、絶望のさなかで、
いんぽっしぶる
愛する者の、命を叫ぶ。
ひとはそれだけで、正気を保てる。
目の前に、守りたいものがあれば、
我が身にふりかかる混沌さえも、整然とさせる。

離れるくらいなら、そばにいて。
そこにどんな危険があろうとも、
一緒であれば、少なからず安心する。
独りと悟った時が、何より恐い。
だから、
いんぽっしぶる
愛する者の、命を叫ぶ。
少しでも希望があれば、あらんかぎり信じたい。

死んではならぬと。
生きぬかねばと。

いんぽっしぶる
この状況下、
家族と離ればなれになった少年たちは、
おどろくほど成長をする。
年齢は関係ない。
家族のために、家族にまた逢うために。
幼い命でさえも、その心を備えていることに感動する。
ただただ、ひとって凄いなあと。
愛のためなら懸命だなあと。



この映画は家族の物語。
家族を探し求め、愛を再確認する作品だから。
でもだからといって、
家族を失った方たちをないがしろにするわけではない。
いんぽっしぶる
ひとは想像以上に、あたたかい。
誰もが傷ついた時、誰もが寄り添おうとする。
人それぞれだから、それぞれではあるけれども、
独りになってしまった時、
他人からの愛を受けとめることも、
他人へ愛をそそぐことも、
ひとはできるはずだから。

どうか独りだと思わずに。
最期の最期まで生きようと思うように。
心のやすらぎは、心へのやさしさは、
思いもしないほど生きる活力。



また、この作品は、
観光客として訪れた一家の物語。
帰る家が、ある。
いんぽっしぶる
だからといって、
家も家族も失った人をないがしろにするわけではない。

この映画で最も素晴らしいシーンは、
「あの人は大丈夫かな。」と振り返るところ。
誰もが自らの命と愛に必死である。
他人のために動くことも、難しさがある。
でもふと、ほっとした瞬間に、
安全と安心の世界で、あの記憶を思い起こした時に、
「今頃あの人はどうしているだろう」。
「みんなあんな思いをしたけれど、大丈夫だろうか」。
「どうか無事であってほしい。」
「家族とまた再会していてほしい。」
他人を振り返ることが、大切。

そしてなにより、
自分がどれほど、しあわせなのか。

辛い経験をしても、悲しい思いをしても、
自分にとって最低限で最大限の大切なものがそばにあるなら、
自分がどれほどしあわなのか、感じたい。

それが、なによりの、敬意。

少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願います!
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レビューはまだまだ続きます。お時間あればこの先もどうぞ!
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映画である以上、
映画としても評価していきたい。


! 以下ネタバレあり !


津波のシーンは凄かった。。。
どうやって撮ったんだろうと、目を疑うくらい、
臨場感のあるものだった。
大量の水の中で演技をするキャストも凄い。

母親:マリアを演じたナオミ・ワッツは、
長時間激流に浸かりながらも、
「被災者はもっと過酷だったんだ・・・」と思いながら
撮影に臨んだみたいだった。
とはいえ、偶然その境遇に遭うのと、
自ら身を投じて演じるのとでは、
またちょっと負担が違うと思うんだけどな。
いんぽっしぶる
今でも、ナオミ・ワッツの叫びが頭の中に残ってる。
海水にのまれながらも木に捕まって。酷い怪我を負って。
でも恐らく痛みよりもただ、
なんだかよくわからない最悪の状況下で、
恐怖と、そして家族がいないことへの、
「HELP」とも言い切れない絶叫あげるしかなくて。
何度も、何度も。

この作品で、ナオミ・ワッツはアカデミー賞主演女優賞にノミネート。
おかしいなぁ、やっぱりジェニファー・ローレンスより
全然上手だと思うんだけどなぁ。
まぁ、同じ役をジェニファーが演じたら、
もしかしたらもっと凄いかもしれないけれど。
作品が作品だけに、役者が負わなければならない
精神的な負荷までも評価してほしいよなぁ。
つらい役だったろうな。
ナオミ・ワッツ素晴らしかったな。

多少それよりは・・・という感じだけど、
でもユアン・マクレガーもよかった。
いんぽっしぶる
同じ状況下におかれている人たちの前では、
毅然と振る舞わなければとするんだよね。
自分の家族の安否がまるでとれない中でも、
その場の空気を読む、人間ってやっぱり凄いなぁって。
理性的だよね。

でも知人に電話が繋がった時には、
思わず弱音ばかりが出てしまって。
今自分が最悪の状態にあることを、
どうにもならないのに、吐き出さなければならなくて。
こみあげてくる悲しみが、どうにも抑えられなくて、
嗚咽するユアンがうまかったーーー。

そんな様子を見た、避難所にいる人たちは、
蔑んだり、辟易する様子もなく、
「そんな内容じゃだめだ」と諭して、
電池がわずかな電話で、もう一度知人にかけさせる。
決意表明。
なんとしてでも、家族を見つける、と。
このあたりも実話なら、本当にすごい。

あれがエンジンになる。
不思議と、自ら出した言葉には、
行動を成す、希望を叶える力がある。



一番度肝を抜いたのは、
少年たちの演技だったりする。

いんぽっしぶる
最初は普通の子役かなぁとか思ってたけど、
やっぱりこういう映画に出る子は抜きん出てるね。
ホテルに着いてはしゃぐ様子とか凄く自然で。
こんなに小さな子たちなのに。
この二人は撮影当時、7歳と5歳だって!
凄いんだよ、本当に。
幼くて、あどけないのに、役目をわかってる。
それは当時のスペイン一家の子供たちにも言えるけれど、
小さいからって、本当にあなどれない。
ワンワン泣いて兄弟に抱きつく時なんかは、
一番心を打たれた。
父親や母親に泣きつくのはわかるんだけど、
兄弟でもこんな感じになるんだなぁって。
いや、なるか。今想像しただけで涙出たわ。
次男役がサミュエル・ジョスリンくん。
三男役がオークリー・ペンダーガストくん。


そして、長男を演じたトム・ホランドくん。
いんぽっしぶる
この子、作品の中でも、
どんどん演技力が成長していく。
もちろん撮影の順番はいろいろだろうけど、
よく学ぶ、賢い子だと思ったよ。

映画を見ながら、ずっとずっと、
以前に観たことがあるような気がして。
結論、単に、『リトル・ダンサー』でビリーを演じた
当時のジェイミー・ベルに似てるだけか~という結論に。
(声がそっくり。)

で、実際、トム・ホランドくんは、
ロンドンのミュージカル『ビリー・エリオット』(『Billy Eliot』)で、
ビリー役を演じてたらしいよ!!!
え、まさか私がロンドンで観た時に出てた!?!?!って思ったんだけど、
調べてみたら、トム・ホランドくんは2011年の春を最後に降板してて、
私はその年の11月に行ったので、ニアピンだったみたいだ・・・。
舞台のパンフレットを実家に置いてきてしまったようなので、
一応今度見直してみようかなとは思うけど。
なんとなくネットで画像探す限り、
確かにトム・ホランドくんではなかったような気が。

いや~でも、舞台『ビリー・エリオット』で
ビリーを演じていたとなりゃ、やっぱり凄い子ですよね!!
あの舞台本当に良くて、とっても感動した。
それでいて、子役にはダンス力も含めた、
高い技術を求められているので、
あの舞台に立ってたのなら、これは今後トムくん、期待できる。

ちょっぴり生意気な長男。
下にふたりも幼い弟がいるわけだし、そりゃそうだよね。
母親に甘えることが恥ずかしいって思うような時期でもあったと思う。

でも、あまりに恐ろしいことがあって、
そばにいるのは、家族ではもう母親だけで。
見知らぬ土地でひとりなんて絶対やだし、
これ以上家族を失いたくないし、
守られるだけじゃダメって、わかってる。
いんぽっしぶる
まだまだ体は大人より全然小さいし、華奢なのに、
母親の身を持ち上げたり、いたわったりして、
このくらいの年の子って、こんなに凄いものですか。
やっぱり生還しただけあって、この子が凄かったんだろうか。
生き残ろうとする知恵、意志、
とっさの判断、勇気・・・幼い彼の雄姿に、頭が下がる。
私はここまで動けるだろうか。

母親の深い傷、病院での嘔吐に、
「ごめんね、見てられない。」、
「もうやめて!!!!」と言いたくなる気持ちもわかる。
自分が怪我するよりも、大切な人が傷ついている方が、
もしかしたら取り返しのつかないことになるんじゃないかと、
考えたら不安で不安で仕方ないよね。


津波の再来を怖れて、
なんとか丈夫な木へ登ろうと目指して歩く母親と長男。
津波の後、ようやく再会できたので、
絶対にお互い離れたくないけれども、
瓦礫のどこからか、小さな男の子の泣き声がする。

助けないわけにはいかないし、
助けていたらまた津波にのまれてしまう。
その時その時に迫る、究極の選択。
しかしそれを前にしても、
他人を助けようとする心もまた、感銘を受けた。
いんぽっしぶる
2人が救出した、この幼い少年の両親は、
きっと彼らのおかげで生還したことを知らない。

この男の子も本当に演技がうまくてね・・・!!
そしてこの子との遭遇もまた実話であれば、
少ない飲み水を分け合って飲むこととか、
怪我を負っている人をねぎらうこととか、
小さくても理解しているんだなっていうのが、また胸を打たれたよ。
大人ですらできないことを、
子供でもちゃんとできる。

なんだかそういう、綺麗なものがたくさん詰まった作品だったな。


この映画は、
津波のシーンを、前半と、
そしてまた後半に、もってくる。
後半においては、「もういいよ・・・」と思ってしまったけれど、
ちゃんと意味があった。

この一家が生還したことは、
いんぽっしぶる
あきらめずに家族を探し続けたこと、
家族にまた逢えることを願い続けたことに
大きな意味がある。
確かにそうだ。

でも、それでも、
そうと願い続ける人たちの中には、
それが叶わなかった人たちも当然いる。
それは彼らの願いや思いが足りなかったわけではない。

あの、大津波にのまれた後、
再び水面下に這い出て呼吸をしたこと自体が、奇跡
あの瞬間に、わけもわからず、
そのまま命を落としてしまった人たちもいる。
あの時、あれ以上、どうすればいいのかなんて、誰にもわからない。

こうして家族全員が生還できたことは、
あまりに稀かもしれないし、奇跡的なこと。
たまたま、願い叶う運命に導かれた、家族たちの物語。

それを考えれば、
こうした災害にすら遭ったことがない、私を含めた人たち、
突然家族を失うといった本当に辛さを知らない、私を含めた人たちは、
願い叶う運命に導かれた、
偶然と偶然が重なった奇跡の上で、毎日を生きている。

だからこそ、今を、しあわせに感じなければいけない。
それが、被災者への本当の敬意なんだ、と。

毎日毎日、その奇跡を思うことは、
どうしても人間、慣れがあるから難しいけれど、
やっぱりこうして、映画を観たりとか、
ニュースで大変な状況下におかれている人たちを知ったりとか、
その時その時に必ず、
自分がいかにしあわせか、ということに気づかなければならない。

そして次のステップは、
その大変な状況下におかれている人たちの身になって考える。

で、本当であれば、
そこまでに至ったのであれば、最終ステップとして、
実際にその人たちのために何かをする。
私はまだそれが全然できていないけれど、
それができる人は、誰よりも価値のある人間だと誇って良いと思う。
他人のために、何かできる人に、私もなれたらいいなあ。



今作は、スペイン人の家族が題材だけど、
キャストは英国人になっている。
父親以外はみんな、実在の人物と同じ名前。
父親役はなんで名前を代えたのか分からないけれど、
“キケ”って名前がイギリス人っぽくなかったからかな??

これに対して批判している人がいるかわからないけれど、
この作品において、人物の国籍が違うことにはなんら問題はないと思う。
国とか、人種は一切関係のない物語だからね。

製作スタッフはスペイン人ばかり。
製作国がスペインであるゆえんでもある。
J・A・バヨナ監督はバルセロナ出身。
長編映画は今作が2作目。
高い評価を得たサスペンス『永遠のこどもたち』、観てみたいな。
監督、脚本、音楽、撮影、編集、全てこの映画と同じスタッフみたい。

あと、今作には、チャーリー・チャップリンの娘、
ジェラルディン・チャップリンも出演しています。


この映画はやっぱり、
被災者の方々が観るには厳しい。
でも、経験をしていない人は、観るべきだと思う。
誰もが体験しなければならないといった意味ではなく、
被災者の立場になることに意味がある。

この手の作品に、アタリもハズレもない。
でも間違いなく、真摯に描いた作品なので、高い評価を贈りたい。

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