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今日は何の、映画を観る?
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ただ、それだけ。

THE ICEMAN こおりのしょけいにん

THE ICEMAN 氷の処刑人』を観た!
原題:『THE ICEMAN

いともたやすい。
その時々に応じて、
その状況に見合った方法で、
ただ、殺してしまうだけ。
何も感じないんだ。

しかし彼に、家族ができた時。
彼は努めて順応し、
守りたいもののために費やし、
それを保つために仕事をしてきた。

リチャード・ククリンスキーという殺人鬼の、
罪を問うだけでは“足りない”、実話が基の物語。
感情を抑え込んだ彼の、
感情表現に長けた映画。

なかなかオススメ!!

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危うくスルーするところだった

友達が「買ったものの、観そびれた」ということで、
前売り券を譲ってくれたのがきっかけ。
ジェームズ・フランコ出るんだよ。
 クリス・エヴァンスも出るんだよ。」
何、え!?
前売り券をよーく見てみると、
そも主演がマイケル・シャノンじゃん!!!
(なんか勝手にティモシー・オリファントが主演だと記憶書き替えてた!)
しかも、レイ・リオッタも出るんじゃん!!
ちょ すっご え? の そろっ てる!!
半ばパニックで、大慌てで観に行く。
そして、観ておいてよかった。。。


お前はなぜそうも、
冷静なのだ?

THE ICEMAN こおりのしょけいにん
なぜ怯まない?
なぜ恐れを覚えない?
お前の心はいつも、どこに置いてある?
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
お前のそれは使い方次第だ。
俺が導いてやろう。


求めていたのか?
飢えていたのか?

かけがえのない家族と
過ごせば過ごすほど、
自分がいかに“まともではない”と
思い知らされてきた。
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
それゆえに家族が殊更愛しく、
失いたくないという欲望が、
自分自身をコントロールした。
“何も感じなくても”、
家族の幸せな姿に癒された。
求めていたのは、安寧のひととき。
そのためなら手段を選ばない。
血を選ぶのは単に、
それが最善だからだ。



100をも超える人間を
殺したと言われる氷の男。

彼の“心”が形成された理由を、誰が知ろうと思うだろう。
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
この映画はけして、ククリンスキーの行いを
肯定する作品ではない。
とはいえ、こうした人格が成された理由があるのも事実。

殺人鬼は、突然変異ではない。
少なくとも、計画性と執拗性と習慣性のある殺人鬼には、
幼少期の教育法や置かれていた環境が要因である。
人は人ごとに、同じことでも、感じ方が異なるため、
何が正しい教育か、環境かは、未だ答えはない。

しかし、特異な環境が、
特異な人格を形成してしまうことは明らかで、
おそろしいほど、培った価値観や条件反射は褪せない。

完璧な教育者:親はいない。
それはその親の教育者:親が完璧ではないからだ。
ただ、社会というコミュニティの上で、
他人と他人が何らか接触し、
それぞれの価値観で摩擦して、
平板化した価値観に整っていく。
だからこそ、人類は文化を育んでいく。

しかしそのコミュニティに触れる前に、
あるいはコミュニティへの参加を断たれた場合に、
形成されてしまった人格を均すことは非常に難しい。
知能の高い人間は、自ら均すことに努め、
“それが正しいと感じなくても”、順応できるだろう。
ククリンスキーが家族に見せた一面である。
考えて、適応するから、非常に冷静でもある。
自身を、常に第三者の目線で見つめることができる。
誰かに銃口をつきつけられても、
“銃口を突き付けられている自分”として、
第三者の目線で、自分を認識できる。
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
衝動のない、殺人。
仕事がための、殺人。
殺した相手にも見せる一面であった。


だが、最も興味深く、
そして社会が注視しなければならないことがある。

彼は不感症なだけで、
怒りや憎しみには感じ慣れている。
記憶にある不快感、憎悪を、
拒絶する心を幼少期から養っている。
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
反射的攻撃、無意識下の防御。
ククリンスキーが上手に隠した一面でありながら、
突如他人に剥きだす一面。
一生消え失せることのなかった、教育の“賜物”。
彼の心が耐えられない負荷を感じた時、
それは暴発する。

俺たちが普通に生きることなんて、
無理に決まっているんだ。

THE ICEMAN こおりのしょけいにん
俺たちは、いかれてるんだ。
自分をこのまま抑え込んだ状態で
過ごしていくなど考えられるか?
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
いずれ何もかもが邪魔になっちまう。
結局俺たちは天涯孤独で、
それが最も生きやすい環境なんだ。
行く末は、目に見えてる。

違う。
確かに自分は、変われない。
俺は、手にすることができた大切なものを、
傷つけずにいたいだけだ。

その術が、ただ、殺すことだった。

獄中のククリンスキーを法医学精神科医が問い、
それに彼が答える形式で
作成されたドキュメンタリー映像があるという。
その中で彼は、
殺人における後悔の念を、一切示していない。
何も感じない、いかれた人間であることを、
自分自身で認め、そのこと自体を恥じる様子はない。
そもそも自分がそうした感覚を持っていることは、
特異な環境下で育ったことが原因だと薄々わかっている。
自身の兄弟もそれゆえに、殺人を犯しているからだ。

妻に対して時折、暴力をふるってしまうこともあったらしい。
子供に対しては一度も手を挙げなかったという。
彼にとって家族は、失いたくないものだったことは事実で、
その思いが彼の精神の要であった。
暴走と制御。
2つの精神状態の中で行き来する彼は、
それが二面性となり、
約20年間、大量殺人を繰り返しながらも
家族にすらその姿を隠し通せた理由である。


これほど複雑な役柄を
誰に演らせるか。
監督のアリエル・ヴロメンは、
彼しかいないと信じた。

マイケル・シャノン!!!!
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
わかるます。うまいすもん。
マン・オブ・スティール』でのゾッド役の
重厚さは本当に素晴らしかった!
改めて、『マン・オブ~』のキャスティング力を称賛するます!!

そして、そのゾッドの時もやっていたんだが、
マイケル・シャノンの眼球痙攣、今作でも観れるます。
正確には下まぶたが異様にブルブルするんだけど、
あの演技の集中力の高さには驚愕だよ。
意図してああは揺れないよ。役に入り込んだからに、の揺れ。

ククリンスキーという男は、
本性をなるたけ隠そうとする気持ちも強い。
ある時には暴発してしまうだけの強力な感情を、
普段は思いっきり抑え込んでいる。
そうした、抑え込まれた限界の感情が、
全身を通してゴウゴウと伝わってくる。
これはマイケル・シャノンだからこそ表現できた。

怒鳴った時の、腹の底に響くような低音も凄い。
怒りに狂って、頭を抱えて「イイイイイイイ!!!!!」ってなった時も、
ああこの人、本当に狂っちゃうよ、って怖くなった。
本人がインタビューで、
役と私生活との切り分けの難しさを
遠まわしに吐露していた。
そのくらい、この人はギリギリのところで演技している。
どうか病まないでほしいな。
そしてたまには少し、楽なお仕事をしてほしい。
ランナウェイズ』のプロデューサーくらいが
ちょうどいいんじゃないかな、しばらくは。
しかしほんと、上手かったな

そんなマイケルと対峙する機会が多かった、
レイ・リオッタ!!!!
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
だめだーーーほんとすきだーーー
上手いんだもん、上手いんだもん、
痺れるほど上手いんだもん・・・!!

近頃は似たり寄ったりの役が多いけれども。
たまには良いモン刑事役も観たいけれども。
(例:『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』)
でも彼が演じるゆえに常に疑わしい役柄ってのも最高で。

私が観た作品のほとんどが、
銃を手にワナワナ震えながら、
目に涙をいっぱいためるシーン
がある。
かわいい(←)
演技が上手い人は最強だ。抗えない。


ジェームズ・フランコの名前が、
大々的に出されている本作。

本編出演時間、衝撃の短さ。
もともと殺人鬼:ミスター・フリージー役を演じる予定だったけど、
日程が合わず、降板となったものの、
なぜかチョイ役で出演となった。

私はてっきり、がっつり撮影したものの、
映画の尺の都合でがっつりカットされただけかと思ってた。
でも実際は、ハナからあんな出演時間を想定していた、ってわけなのね?
もったいないほどの出演だった。
そしてファンにとっては金返せレベルでしょうに。


そして、その
ミスター・フリージーを実際に演じたのは、
今、精悍なヒーローキャプテン・アメリカ
不動の人気を手に入れた、
クリス・エヴァンス!!!!
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
よく出た!!よく演ったよ・・・!!!

この役のオファーがあった時、
クリスはどんな思いで受けたのかな。

固定される、スーパーヒーロー像。
なかなか得られるイメージではない。
ほしくてもほしくても、
一生涯のうちに手に入れることのできない俳優だっている。
でも、とても繊細なクリスにとっては、
この役の重みは甚大
現在『アベンジャーズ』まで演り終えたキャプテン・アメリカは、
まだまだシリーズを邁進中。
クリスはキャプテンという役柄と、
もうしばらく共に歩かねばならない。

極度の肉体改造。
“役狭まる”イメージの強さ。

クリスは今、迷っている、
「このままで、良いのだろうか?」と。
THE ICEMAN こおりのしょけいにん
フリージーの役は、藁にもすがる思いだったのではないか?
ヒーローを演じている間に、
連続殺人鬼を演じられる・・・!

自分がコレだけじゃないことを、
自ら確かめるために。

クリスは演技派俳優。
あらゆる制約をとっぱらった、
全身全霊の演技を常に目指している。
それゆえに、キャプテンの役は、彼を迷走させる。
どこまでやって、どこまで抑えるべきか。
もっとできるはずのところを、
既にあるキャラクター観を壊さないように、注意せねばならない。
勝手な作り変え、解釈は許されないから。

そんな時にやってきた、
一から考えられる役柄に、
彼はすべてを注ぎ込む。
だが、
結果は、模索に終わる。
上手かったし、頑張ってたけど、
もっと彼は役に集中できたはず。
ダニー・ボイル監督『サンシャイン2057』での素晴らしい演技を観た時は、
あまりのうまさに大泣きだった。
あの演技ほどの集中力を、近年観ていない。
(てか初めてこの映画を観た当時、
 クリスのこと、「顔がタイプでない」と豪語してた、私・・・!恐)


クリスが、演技だけに、
ただ、演技だけに集中できる作品に、
また出演することができたなら、
彼はようやく軌道修正ができるのではないかな。
今は自分がどうあるべきか、
迷いながら進んでいるように思えて・・・。

でも、『アベンジャーズ』の時もそうだったけれど、
共演者に対して素直にリスペクトする心が素晴らしい
今作はマイケル・シャノンの役作りを間近で見れたことに
感激している様子もうかがえる。
そうした心を常に持ち続けていれば、
必ず彼はまだまだ成長できる!!!霧だって晴れる!!!
(我ながらすっごい偉そうな口ぶりだが。)


そうした、豪華キャストを携えて、
実話が題材のサスペンスとくれば、
ほぼ映画として興味深い一品になることは間違いない。
ニコラス・ケイジジョン・ジューザック共演の
フローズン・グラウンド』のような
共感しがたい人物が犯罪者ではないというところが
観客をひきつける理由だと思う。
これは、その人物を、
映画がどこまで掘り下げるかにもよるけれど。
(『フローズン・グラウンド』はそこに重きを置いてなかったから。)

ああ、きっと彼も、
サイコパスのひとりなんだと確信する一方で、
その人格の形成における問題は、
けして他人事ではないと改めて思う。


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