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今日は何の、映画を観る?
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映画のこと、まとめることに、なりました。
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そざい ギャザリー そざい

父さんの、ほこりさがして。

ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
パンフレット、薄っぺらなくせに710円!

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』を観た! 
原題:『NEBRASKA 副題、歯切れが悪い!

100万ドルの賞金が当たった。
そう信じてやまない父さんは、
1600キロ先のネブラスカ州を目指し、歩き出した。
老いた体で、あまりに無謀。
母さんも兄さんも、「ホームに入れよう」と言う。

頑固な父さんだから。
賞金がインチキなこととわかるまで、
好きにさせてやろう。
僕は父さんを乗せ、車を走らせた。

本年度アカデミー賞、作品賞ノミネート作品。
ゆっくりすすんで、ほっこりする。
たまにはこういう映画も良いかもね。
ほんわり感じるとることができれば、良作。

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父さんとの思い出は、
あんまりない。

ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
むかしから僕と兄さんに、
それほど興味を持っていないようだったし、
大酒飲みで、無口だった。
母さんから小言を言われても、
言われるがままの父さん。

僕たち兄弟が自立して、家を出た後は、
もっと父さんと一緒にいる時間が少なくなって、
もっと父さんが、何を考えているのかわからなくなった。

でもふと、いつの間にか
年老いた父さんを見て、思ったんだ。
ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
父さんがこんなに求めているなら、
満足するまで付き合ってやってもいいんじゃないかって。

なんとなく、いまさらかもしれないけれど、
父さんといろいろ話してみるのもいいかなって。

自分が人生にちょっとだけ迷走しているからこそ、
父さんがどうしてきたか、聞いてみたいと思うし。
それに、このまま何もないで、なんて、
きっとさみしいに決まっているから。


賞金を受け取りに、ネブラスカヘ。
肩すかしでもいい。ただの小旅行の気分で。
僕が父さんへ「何かする」ことに、
意味があると思っていたから。


父さんが、賞金で得たかったもの。

今なら僕に、わかる気がする。

久しぶりに、ま~ったりする作品だった。
個人的には映像作品は“テンポ”が大事で、
緩急ある早さが映画の質を支配すると思うけれど、
逆にこうまで、同じテンポでゆっくりだと、
これはこれで成立するんだなぁと改めて感じた。
セリフさえ上手に噛み合っていれば、
タイミングがずれたジョークでさえ、
秀逸な笑いの要素になるんだと。

これが合うか合わないかは人それぞれだと思う。
私は正直、最初は辛かった。
“初老”の言動には苛立ちもした。
でも少しずつ、理由が紐解かれていくと、
忍耐というよりは、慈愛にあふれる。
すごく不思議な感覚だった。
「なぜそんなに優しくなれる?」が、
「こうして優しくなれるんだ」と転換できる。


多くが、壁を感じれば感じるほど、
その分、距離を置こうとする。
それが互いのためと信じてやまない。

でも家族はそんなに簡単に、
済ませない強烈な引き合いがある。
大きくは、家族の存在が、
自分の存在意義まで問うこともある。
見離したら、自分まで見離すようで。
そうするとあまりにわびしくて。
もし、家族にひとつの答えを見い出せたら、
思っていたよりも人生を
豊かに考えられるのではないか。

そして、親族とはちがう、
もっと密度の濃いもの。

ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
ひとつ屋根の下のきずな。
取り繕うことができず、他で補うこともできないもの。
他人の体の痛みが、自身の体の痛みになりえて、
それゆえに強固な結束がうまれる。
時折傷つけあったって、約束されたきずながある。

でもそのきずなは、
やっぱり離れてはだめなんだ。
離れたら離れっぱなしで、
約束なんてやぶられる。
ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
必要とされていないと感じた時は
誰もが臆病になってしまう。

必要だと気付いたのなら、
自ら歩み寄らねばならない。



監督は、ジョージ・クルーニー主演
ファミリー・ツリー』のアレクサンダー・ペイン
ありきたりな家族構成に、
ツンとくるスパイスを投入することで、
これまでも“結束”を上手に描く監督。

監督は、脚本を読みながら、
これは白黒映画にすべき作品だと感じたらしい。
ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
写真は監督(中央)と撮影風景。
それが功を奏したかどうかは、
シロート目線では判断できない。
(カラー版と見比べない限りは。)
でも確かに、これほど、ゆっくりで、
それでいて観逃してしまうおそれのある繊細な心境を、
カラーで気を散らせては、評価されなかったかもしれない。

俳優陣も特別派手なキャスティングではない。
でもそうした些細な配慮が、大事だった。
この作品にジョージ・クルーニーが出演していたら、
(結果論だけど)しっちゃかめっちゃかだったかもしれない。
そうした選択が、アレクサンダー監督のうまさなのかな。
監督賞にノミネートされるのもわかるね。


ウディ(父さん)を演じたのは、ブルース・ダーン
『ジャンゴ 繋がれざる者』で私は出会っていたようだけど、
ちょっと今記憶に乏しい。
ブルース・ダーン自身は、まだ、そこまで年老いていないと思う。
でも、考えをめぐらす時、一時的にすべての動作が止まったり
その場にいたのに話の前後が全く理解できていないような
「え?なんだって?」という聞き返し方は
演技と思えないほど上手かった
彼も本作で、主演男優賞にノミネート。

これまでコメディ作品しか関わってこなかったと言う、
次男デイビッド役のウィル・フォーテ
特別演技が光っていたわけではないのに、
その素朴さが、多くの共感を呼んだと思う。
観客に対して、とてもオープンな演技だったと思う

ブルース・ダーンと
今作がために親子役をやらされたわけだけど、
はじめはちぐはぐに見えた親子が、
ある時を境に、ホンモノに見えた瞬間には驚いた。

そして長男ロス役のボブ・オデンカーク
ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
ウィルとの兄弟役は、これこそ絶妙で、
自分も男兄弟になりたいと思うほどだった。
この兄弟の設定だって、そんなに年がら年中会ったり、
電話で連絡したりという仲ではないと思う。
でもひとつ屋根の下で一緒に育った兄弟だけあって、
思考というか波長というかが、妙に合ってしまうのが兄弟。
性格だって全く一緒ではないのに、
どこかで価値観が一致する。
見ていて和む、兄弟だった


本作で助演女優賞ノミネートの、
ケイト(母さん)役ジューン・スキッブ
ねぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
ホンモノのただのおばあさんかと思うほど、
アクが強くて、抑制できない演技であった
これが、狙ってやった演技だと思うと恐ろしい。
一番うまかったと思う!!!
そしてあんなに「やだも~」ってお母さんだったけど、
男ばっかりの家族の中で誰よりもカッコよかったなって。


その他にも、意外にも印象深い
キャラクターが多かった。
ぶらすか ふたつのこころをつなぐたび
デイビッドの従兄弟は、好きじゃないけど癖になる人たちだった(笑)
むしろ好きなのかもしれないけど、認めたくないだけかな。
彼らの“思い出し笑い”最高につられる。
観ているこっちが、笑いが止まらなくなって大変だった。


絶対に、観るべき作品か?と、尋ねられると、
「案外、ハードル高いかもしれません」と答えるだろう。
観た方が良いけど、あなたが好きかはわかりません、と。
テイストの問題だと思う。

それでも、ひとつのアイディアを、
よくここまで引っ張り続けてまとめたよなぁっていう、
そしてその裏でしっかりテーマを持ち続けたよなぁっていう、
挑戦的な作品として認めざるを得ない
脚本も、アカデミー賞ノミネート


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