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今日は何の、映画を観る?
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映画のこと、まとめることに、なりました。
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そざい ギャザリー そざい
その罪、背負ってでも。

ぷりずなーず

プリズナーズ』を観た!
原題:『PRISONERS

ドーヴァー夫妻とバーチ夫妻。
何者かに連れ去られた、その娘たち。

いつもの毎日が、
           一変する。


手がかりはゼロ。
警察に連行された青年は、頑なに口を閉ざす。
誰かが強行手段をとらねば、
娘たちは死んでしまう。

父親は、選択した。

恐い。恐すぎる。空気感が恐い
謎と疑念が波を打つ展開。
総合的な上手さと、微細な工夫が、秀作を成す。
私たちは、試される。
観て正解!オススメ!!

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ひとつの正義は、
ぷりずなーず
ひとつの不義に。

ぷりずなーず
愛する思いは、
psns02.jpg
誰かの狂気に。


主よ、私は、赦されなくていい。

その覚悟が、できているから。


自分にとって正しいと思うことが、
必ずしも誰かにとっても正しいとは限らない。

でも、ほとんどの人間が、自分の考えを心底信じ、
自分の考えが正しくない可能性があることに、気づけない。
これは子供の喧嘩から、
繰り返し繰り返した数々の戦争にもあてはまる。
世界は「戦う理由に、信じることがある」。
これは人間の性(サガ)であり、脅威である。

しかし、さらなる脅威とは
正しくない可能性があったとしても、誰かを思うあまり、
良心をも捨て去る決意をしてしまうこと
ではないだろうか。
どんなにそれが社会的観念から
「いけないこと」と説得を試みても、効果は皆無。
“正当性はないが、そうせざるをえない”状況。
これは、「信じることがあるから戦う」に同義でもあるが、
故意瑕疵があることに異なる。

法を犯してでも。他人を侵してでも。
これらの行為が真に認められない一方で、
それに陥った状況が心に届くものなら、誰もが責められない。
ひとつの選択として、末路を見届けるしかできない。
それが選択というもの。
法で裁くことで、社会的正義と不義とのバランスをとるしかない。
誰も、心情だけでは分別できない。


こうした内容の作品は、具体例を挙げるのは難しいが、
今までにあったろうと思う。

しかし本作は、その故意瑕疵が、
信念にとって代わる混乱まで描いている。
そこが実に巧妙で、さらには、
観客までもが試されていることに気づく。
あなたの正義や不義は、
一体なにで計られているのか。

思いのほか、ちょっとやそっとで、もろく崩れないか。




監督は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ
予告で『灼熱の魂』を観て、存在は知っているのだが、
本編は、絶対精神的にきつくて観れないかもって、敬遠した。
そうか、『灼熱の魂』の監督なら、なんか納得な作風だな(観てないけどさ)。
ぷりずなーず
左が、ドゥニ監督。本作でも出演している、
ジェイク・ギレンホールを起用した『複製された男』も7月に公開予定。

写真右のロジャー・ディーキンスは撮影監督。
本作でアカデミー賞撮影賞にノミネートされている。
コーエン兄弟作品の撮影監督をよく務めているみたいだけど、
今月末公開の
インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』には携わってない。
(『インサイド・~』も同賞で、ブリュノ・デルボネルがノミネートされてる。)

素人目では、ロジャー氏の感性がどこまで
映画に影響しているかは、本当のところまで見定められない。
だってドゥニ監督の、他の作品を観てないんだもん。
でも、確かに、上手い。
うまい位置、うまいところへ焦点定めるんだわ
結局、雰囲気の恐さって、
どっからどう、映像に収めてるかがすべてだと思う。
妙な空気感は、画面の余白や、
観切れているところで、観客の想像力を掻き立てる。
いったい何度この映画で、薄目になりながら
「まてまてまてこわいこわいなになになになに」と、
体を座席にうずめただろう←びびり

ロジャー氏のお仕事歴観ると、
「あぁぁあぁぁあ、こりゃすげーー・・・・」ってなる。
コーエン兄弟の『ノーカントリー』。
あれは下衆な撮り方だった!(褒めてます)
最近では『007 スカイフォール』。にまにま。
同じ撮影監督が手掛けた作品を連続して観て、
その特徴を観探るなんてのも楽しそうだな!今度やろうかな!

脚本は、『ハード・ラッシュ』で勢いづいて、
本作『プリズナーズ』の映画化に至ったアーロン・グジコウスキ

『ハード・ラッシュ』も結構好きだ。映画館で観ておいてよかったと思う。
本作を観た上での結果論だけど、
『ハード・ラッシュ』のラストにかけての異様なヘヴィ具合は、
本作と繋がる点だと思う
どうしても『プリズナーズ』と比べられて、過小評価されてしまうけど、
グジコウスキの作品はグジコウスキなんだよ。
エンターテイメント作品として、
“映画らしく”まとまっている点では『ハード・ラッシュ』の方が上手い!
ちなみに『ハード・ラッシュ』で主演を務めたマーク・ウォールバーグは、
『プリズナーズ』では製作総指揮を務めてるよ!
実際のところ、マークも本作に出たかったろうなぁ。


主演は、ヒュー・ジャックマン
まさに本日来日中で、『X-MEN:フューチャー&パスト』を宣伝。
いつもいつも日本に来てくれる、良い人!!
ヒューにはぜひ、ジェームズ・マカヴォイマイケル・ファスベンダー
叱責して、首根っこ掴んで、日本に連れてきてほしいね!!

今作は凄く良い演技だった!!!
実のところ、ヒューにはそこまで思い入れはない。
というより、まぁ簡単に言えば、
ぷりずなーず
顔がそこまでタイプではない(←)。
これまでもいくつか彼の出演作を観てきたけど、
そこまでピンとくることがなかった。

『X-MEN』シリーズがあんまり好きじゃなくて、
でもリーヴ・シュライバーが出るから観た
ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(古い記事なのでネタバレ注意!)。
その後、彼らの最初の共演作であり、
メグ・ライアン出演の『ニューヨークの恋人』を観るも、
結局ヒューの魅力には気付かないまま、
リーヴくんで異様に盛り上がって終わっちゃったっけね

でも、(私は)体質的に合わなかった『レ・ミゼラブル』で、
見事な歌声を披露したヒュー
これをもって、ようやく少しずつ、彼を観る目が変わった。

演技的な面でもそこまでグッと引き込まれることがなかったけれど、
本作では、キャラクターに落とし込んだ、切実な演技がよかった。
ヒューが流した、ふたしずくの涙は、必見
あれは一番感情入れ込んでて、凄いリアルだよ。

そして何より、協調性の高い演技
他のキャストが演技しやすそうに見えてならない。
彼自身の人間性が、現場でもきっと効果を成しているんだろう。

さて。
ジェイク・ギレンホールはこのあと
がっちり語らしておくれ。



私、ヴィオラ・デヴィスの起用に
凄い満足だわーー!!!!
ぷりずなーず
テレンス・ハワードと夫婦役と思うと
あんまり合ってない気もするけど、
彼女の存在感はやっぱりすごくて、
彼女の演技がこの映画をひきしめたなぁって。
恐怖で身を縮こまらせる演技が見モノ。
先ほど紹介した撮影監督ロジャー氏が携わってる、
ダウト ~あるカトリック学校で~』で彼女の演技に衝撃を受けて以来、
忘れられなくなったわ~~!!
ちょっとの出演でも、すごい印象的なんだもん!!!
でもでも、作品への溶け込み方も上手くて、
本作でも途中まで「ヴィオラだ!」って認識するの遅かった!

テレンス・ハワードも最近、
なんか良いポジションの役で

なんていうか、恰幅が絶妙(←そこ)。
大統領の執事の涙』での役も、特筆するほどじゃないけど、
いかがわしい存在がよかった
テレンスって割と悪役的な役柄で登場することも多いけど、
やっぱり彼の見目(目がキラキラ)から、正統派な役のイメージが強くて、
それが少しでもくたると嬉しくなる

そうだったそうだった、
テレンス・ハワードはホント、映画を観始めるようになった頃から
ずっと好きだったわーー!!!!(今振り返ってた)
アイアンマン』以前から好きだったんだもんね。
一時的にドラマの方でお仕事してたから、銀幕から離れてたけど、
また悠々と復活したって感じで、
今後の活躍が楽しみでならんね!!!
(久々『ハンティング・パーティ』が観たい・・・!古い記事なのでネタバレ注意!
あと最近、テレンス出演作の『アウェイク』の映画レポが
異様に拍手をもらっているので謎なんだけど、
ここでもあえて紹介しておく(笑)


トラヴァー妻は、マリア・ベロ
この人どかで、どこかで・・・と思ってたら、
そうだそうだ!『ER 緊急救命室』に出てたね!!


ザ・ファイター』等のメリッサ・レオや、
リトル・ミス・サンシャイン』であんなに素敵なお兄ちゃん演じてたのに、
以来なんか様々な役柄演じまくってるポール・ダノといった具合に、
キャスティングが意外にも豪華で本当に楽しかった!!
ぷりずなーず
特にポール・ダノの役柄が楽しみだったけど、
まじで観てるこっちがトラウマになるかもしれないような演技だった!!(←)
アカデミー賞作品賞受賞の『それでも夜は明ける』での
役柄もまだ記憶に新しい。
作品的には超駄作だけど超大作の『カウボーイ&エイリアン』にも出てたり、
ポールがこの映画界において独特のルートを邁進しているのが面白い


そんなわけで、
語り始めたら止まらない映画。
映画を観終わった後、動悸も止まらず、
恐怖に震えつつ、映画の巧さに痺れるてた。
ホントのところ、少しだけ頭の中で整理がついていない部分もあった。
鑑賞から一週間経ち、頭が冷静になったことで、
“それを補うシーンがなかった”んではないか?と思った。
まぁそこは、観た人の想像力でカバーしてもらってだな。

映画として良質な、サイコサスペンスだった!!!
そしてテーマ性も濃厚だった!!!
ストーリー自体も展開力も抜群で、これは心底オススメしたい!!
しかし恐いよ!!
恐がってるのは私だけかもしれないけど、恐いよ!!!

少しでも共感や参考になりましたらポッチリ願います!
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レビューはまだまだ続きます。お時間あればこの先もどうぞ!
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語り出すと止まらないけど、
ジェイク・ギレンホールいきます。


! 以下ネタバレあり !








全体的に、大雨や雪やらと、
薄暗い映像観がツボってしまって、
映像的演出の、恐さから来る面白さに震えたわけだけど、
でも、この映画の面白さの本当の理由って、
ジェイク・ギレンホールが演じるロキ刑事が
観客目線ってことにあると思うんだよね。

主人公は、ヒュー・ジャックマンが演じる
ドーヴァーではない気がしてならん
事件の真相を、本当に知らないのはロキ刑事で、
彼が体張って事件を捜査して、
彼が身を呈して責任を被って、
わぁ!!!ってなったり、
ちくしょう!!!ってなったり、
なんだよこれ!!!ってなったりすることで、
一緒に驚き、おののき、真実に近づく作業が楽しいんだ。


最初は、「よくある事件だろう」としか思っていなかった。
ぷりずなーず
これまで担当した事件を、すべて解決したというロキ刑事。
“解決した”とは、例えば誘拐事件においては、
誘拐された人間が生きて見つかろうと、死んで見つかろうと、
犯人を特定し、捕まえれば解決なわけで、
被害者家族の心境は、結果に影響しないんだ。

いち家族にとっては、
人生において起こり得ないはずだった不運。
刑事さんにとっては、そんな不運ないち家族を、
何組も何組も見てきた。
ひとつひとつに心を寄せていては
刑事さんの心も身も保たない。
だからロキ刑事もすっごく、割り切ってた。

捜査方法について、厳しく立ち入ってくるドーヴァー夫妻。
ロキ刑事は、半ば呆れながら「落ち着いてください、こちらはプロですから」、
「ご家族の皆さんはなにもしなくていい、任せてください(邪魔だから)」。
いてもたってもいられない家族の気持ちなど、
酌んでるほど、心は暇じゃないのだ。

でも、それで収まる父親じゃなかった。
ぷりずなーず
ドーヴァー夫妻の家から去ろうとした時、
ロキ刑事の車に近寄ってきた父親。
カーウィンドウを開ける前に、
「まじかよ」と悪態をつくロキ刑事。

刑事さんたちは一体どれほどの
“逆恨み”を被ってきたんだろう・・・
緊張が走るシーンだった。
犯罪を犯した犯人が悪いのに、
それを捜査する人に牙をむける被害者家族も少なくないだろう。
余裕をかましてさっきまで笑っていたロキ刑事は、
実はこうした緊張感の中で、仕事をしているのだと。

ジェイクにはチック症状などないはずだ。
しかし本作での演技では、
緊張やストレスがかかるたび、眼を酷く痙攣させていた。
もう私はこの演技に感激で・・・!!!
まったく精神的に楽じゃない仕事。
長年の仕事での負荷が、体に症状として現れているんだ。
事件が解決して、安易にハッピーなんてこと、ないんだ。

刑事さんには、
被害者家族のメンタルを支える仕事まで
負わせる必要はないと思う。
もちろん、刑事さんたちに無神経な態度があってはならないけれど、
「娘さんがもし戻った時には、お父さんはこうであってください」なんて
言わせるのは、あまりに重たい仕事だ。
ぷりずなーず
その上、被害者家族に怒りムキ出しで口撃されたら
たまったもんじゃない。
被害者家族の気持ちもわかるが、
彼らを怒りや無念の吐き溜めにしてはならない。


脚本の巧さとして光っていたのが、
ロキ刑事の素性が具体的にシーンとして描かれていないこと。
でも、些細なセリフや映像の中に、
彼の生い立ちが隠れている。

少年院上がり。
シャツから見え隠れするイレズミ。
自然と飛び出す悪態。

ぷりずなーず
彼はきっと、育ちはさほどよくない。
だからこそ、苦労して今の職に就いたんだろう。
もしかしたら罪滅ぼしなのかもしれないし、
悪を知っているからこそ、正義を主張しない
そしてどこか達観していて、恐怖へも静かに立ち向かっていく。
肝を据えた選択が、危険を顧みない捜査が、
この映画に切迫感を与える。
私、ロキ刑事だめだわこれ
名前からしてそも反則だし(←)、
すっごい陰しょってんだもん・・・!!!
ロキ刑事のチック症状と悪態と、
危険な域に、どんどん足を踏み入れていく勇敢さ、
加えて結婚もしてないし恋人もいないから、
家にまっすぐ帰らず、私生活がまったくなく、
常に捜査現場に出向いてる
っていう、
仕事馬鹿なところがかっこよくて・・・!!!!

ロキ刑事を主人公に
続編作ろうよ!?!?

もったいないよ、こんだけ素敵なキャラを1回で終わらせるなんて!!!
ロキ刑事で、何本も映画作れるよ!!!
テレビドラマにしても良いよ!!!


ところで、刑事さんって勝手に、
2人ペアで捜査するものだと思ってた・・・。

でも実際どうなんだろう・・・。
人員が少ない地域では、ひとりで1事件を担当するものなのかな・・・。

おかげで、ロキ刑事が家宅捜査とかするたび、
ひとりで踏み込んでいくから観てるこっちは心臓もたない・・・!!!
地下に置かれたマリアの像を
ライトで照らして「わ!!!」って驚いたり、
逃走者を追って、倉庫に入ろうとしたら、
その逃走者が屋根からロキに向かって飛び降りてきて
「・・・っ!なんだよ!!!」って驚いたり、
ケースを開けたら蛇が出てきて「くっそ!」って驚いて
壁に背中ぶつけたり・・・かわいい
人間味がたまらんかった。
てか、ジェイクの“驚き”演技が
上手すぎて胸キュンだった!!!


捜査が迷宮化するにあたって、
苛立つし、父親に共感して責任を感じるようになるしで、
感情がたかぶっていくロキ刑事も素敵だった。
ぷりずなーず
一筋縄ではいかない容疑者や事件の参考人。
初めての失敗、挫折、絶望。
父親が不穏な動きをしていることを心配したのに、
「俺に構っているから、娘は死んだんだ」といわれる始末。
きっと、ロキ刑事の業績から、
アメリカの主要都市の警察から“ラブコール”がたくさんあったに違いない。
ロキ刑事が本件で“失態”したことで、
その呼び声も少なくなるから「君をよそにやる必要がなくなってよかったよ」と上司。
きっとロキ刑事には、
この仕事でより高見を目指すことも考えていたんだと思う。
ぷりずなーず
本当に本当に、深みのあるキャラクターだった!!!
てかもー、ジェイクの体躯も素敵すぎる!!!!
結構ガッシガシ走ったりしてたけど、
その姿も男らしかったーーー!!!

警察官役を演じた『エンド・オブ・ウォッチ』。
去年観て、ジェイクの荒い演技にすっかり魅入った
今作はその荒さを、普段はぐっと抑えてて、
ある時爆発させちゃうような感じて、それもまたそれですっごいよかった。
まずいなーー、ジェイクにもハマっちゃいそうだよ・・・!!


最後、もう一度、映画自体に話を戻す。

伏線がものすっごいうまかった。
というか、あえて回収しない伏線もたくさん用意してて、
あっちこっちに意識を持っていかせては、
脳内をかき乱すための効果だったと思うと、悔しくてたまらん!

一番うまかったのは、押収した子供の服の写真を
被害者家族に見せて、思い当たるかどうか、ロキ刑事が尋ねるシーン。

最初に、2足ペアの靴下の写真を見せる。
その後、1足だけの、ウサギのワッペンの靴下の写真を見せる。
ドーヴァー夫は気付く、娘の靴下だと。
その後の、父親の反応と、気を重たくするロキ刑事に気を取られるんだけど、
要はこのシーンで、「もう1足はどこいった?」な疑問がわくわけだ。
うめぇ


父親が狂気に陥っていく姿を
まざまざと見せられる観客。
次第に、「本当にアレックスが犯人なのか?」と疑問が浮かび、
父親の行いに疑いの目を向けるようになる。
それでも、それでもと、
主人公である彼と心を結びつけようと必死になる。

でも、誘拐されたバーチ夫妻の娘が先に見つかる。
バーチ夫妻の娘の意識がもうろうとする中で、
自分の娘の居場所を聞き出そうとするドーヴァー夫妻。
バーチ夫妻の娘の発言に、脚本がとっ散らかる
「おじさんもそこにいたわ。」
え・・・!?誘拐され、監禁されたその場所に、
ドーヴァー夫がいたと!?!?
物語がようやく収束するかと見えたのに、
いろんな映画を観てきたからに余計な心配が働く。
ドーヴァー夫の自作自演で(他にもこのテの伏線あり)、
精神異常者だったんじゃないか!?
さらには、病院から逃走するドーヴァー夫。
やばいやばい!!!
犯人と思いこみ、自白させようと監禁していた
容疑者のアレックスを殺すかもしれない!?!?
極めつけ、ロキ刑事が「行き先はわかってる!!!!」なんて言うもんだから・・・!



そうしたら、どうよ。
アレックスの養母のところに
ドーヴァー夫ってば向かったんじゃないか!!!
それでもまだ疑う。
“自分が犯人だと信じたくないから”養母まで殺すんじゃ?と。

観客は完全に試されていた。
善悪なんて、いとも簡単に、思い違いで覆るんだと。
信じる、信じないが、
こんなに容易く揺らぐとは。
もはや、自分の“信じること”が信じられない。
この脚本術に、鼻血出た
やたらた感が半端ない、凄い展開だった。


しかし、アレックスの“養母”はなぜ、
少女たちを誘拐したのだろうか。

思いのほか、そこをあんまり描かなかったのが惜しい。
動機が大事だろうて。
ここを観客に判断させたのは、大きな賭けだったなって。

アレックスの養母の
失踪した(厳密には神父に監禁され殺された)夫は、
実の息子を失ったことで、
他人にもその“絶望”を味あわせようと、
子供を誘拐しては、殺していた連続殺人犯だった。
夫がいない今、ひとりになって、
だからこそ、アレックスを手放す(殺す)ことなく
傍に置いて二人で暮らしていたけれど、
アレックスが他人の子供を連れてきたことで、
夫がいなくなっても、夫の意志を継ごうとしたんだろう。
“狂気が狂気を呼ぶ様”。
人間がいかに無様か。

なんかこのあたりちゃんと追えてなかったのか不安なんだけど、
そもそも、この連続殺人犯の夫婦には、
がんで亡くなった子供なんていなかったんじゃなかろうかって。
“養子を迎え入れる”理由を、信用させるためのウソだったんじゃ・・・?

この辺が推測になってしまって、
だからこそもう一度観たいなって思う。

また、アレックスが誘拐された時期と、
もうひとりの容疑者が誘拐され、逃亡した時期との、
時間軸をもうちょっと整理したい。
ぷりずなーず
幼少期の未解決事件が、
どこまで精神に異常を与えるか
も、知りたい。

アレックスたちが、頑なに口を閉ざした理由も、もう一度。
“養母”たちへの恐怖からなのか。
本当の家族にすり替わったために、かばったのか。

脚本が巧妙すぎたあまり、
心情的な部分が、あまり読み取りきれなかった


それだのに、この満足感たるや。
ぷりずなーず
数日間、ドキドキしすぎて、頭がまともに働かなかった・・・!!

最後の最後、笛の演出もよかったよね・・・
賛否両論かもしれないけれど、
弱々しい笛の音に、「(空耳?)」と思うロキ刑事。
でもやっぱり確かに聞こえると、
音の鳴る方へ目を向けようとした瞬間、エンディング。
私このオチすっごい好きだーー!!!

娘の生死もわからぬまま、
穴に入れれたドーヴァー夫。
凍えそうな寒さの中で、
出血もしていて、意識も朦朧とし、
死んでもおかしくない状況だった。
さらには罪のないアレックスを監禁・暴行したことは
完全に法律に触れること。
正直、娘が助かっても、懲役刑は免れない。
それでも、ドーヴァー夫は現実から目を背けず、
罪を背負ってまで生き抜く決意をした。

彼の、生きる意志を、
あの笛が静かに奏でていた。

どんなに罪深いことであろうとも、赦されないことであっても、
愛する人のために努めたことに、一切の後悔はないと。

またこれさ、タイトルと本編の関係性
誰もが、物理的にも精神的にも、
囚われの身なんだというね。
なんとも、恐ろしくも、
危険な程美しい作品だった


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この監督の前作である『灼熱の魂』がよかったんで、
ぜひ観に行きたい!と思っていたものの、
結局タイミングが合わず観そびれてしまいました……。

というわけでレンタルで観てから全文読んでみますね♪

リンクの件はこちらこそ大歓迎です!
一足先に相互リンク貼らせていただきました♪

これからもよろしくお願いします!
【2014/06/20 23:07】 URL | スパイクロッド #-[ 編集]

>>スパイクロッド さん

こんにちは!!
相互リンク&コメント
ありがとうございます!!!

『プリズナーズ』お勧めです!!
ぜひぜひ観てみてください!
私は逆に、『灼熱の魂』を観なければ・・・!

今後ともよろしくお願いいたします!!
【2014/06/21 11:30】 URL | なるは #-[ 編集]















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